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2010年5月 5日 (水)

{「全然OK」は全然OK} は 全然OKか ?

「全然OK」という「全然+肯定文」は全く問題がないというNHK番組「みんなで日本GO」の話は 本当にOKなんだろうか?

日本語教師としては 気になるところだ。

NHK番組が 「全然+否定文」でなくてはならないというのは「迷信だ」としているのは本当に信じていいんだろうか。

NHK番組は複数の「文豪」と呼ばれる人たち、夏目漱石や森鴎外などが、彼らの作品の中で「全然+肯定文」を使っているから、というのを論拠としている。

国語辞典を紐解いてみると:

旺文社国語辞典

ぜんぜん「全然」(副) <打ち消しを伴って> 

1. まったく。 まるきり。 すっかり。 「全然意に介さない」

2. <俗> 非常に。 「全然すてき」

三省堂国語辞典

ぜんぜん「全然」(副)

1. <あとに打ち消しや「ちがう・別だ」などのことばが続いて>

   まったく。 まるで。 「全然知らない」

2. <俗>とても。 「全然大きい」

小学館類語例解辞典

全く/全然/さっぱり/まるきり/まるで/少しも/一向に

否定表現で用いられ、強く打ち消すことを表す語。

<全然> (副) 「その話は全然聞いたことがない。」「彼女からは全然連絡がない。」

<使い分け> 

「全く」「全然」は、打消しを強調する意味で広く用いられる。

「全然」と「全く」では、「全然」の方がくだけた表現。

「全く」は「全くおもしろい」など肯定文でも使えるが、「全然」は、ふつう否定形と呼応して使う。 しかし、「全然いい」のように、肯定的な意味で使うこともある。

くろしお出版 日本語文型辞典

<ぜんぜん・・・ない>

否定表現を伴って否定の意を強めるとき使う。 話しことば。最近はくだけた言い方で、否定を伴わない「ぜんぜんいい」のような言い方をすることもある。

・・・・・

以上から判断すると:

「全然」は話言葉である。 くだけた言い方である。

俗に「全然すてき」「全然大きい」「全然いい」などと言う。

ここまでは、多くの人が同意するだろう。

問題はこの先。  

文を書く時にも、つまり書き言葉でも「全然+肯定文」を使うかどうかである。

上の辞典では、「全く」の方がより書き言葉、文語的ということである。

そして、「全く」は肯定文でも使える、とある。

もしかしたら、「全く+肯定文」が書き言葉で使えるので、「全く」を「全然」で置き換えて使ったと言う事であろうか。

NHK番組が論拠としているその文章をしっかり読んでみないことにはなんとも言えない。

(その文章をご存知の方、ご連絡下さい。)

・・・

ちょっと、例文を考えてみましょう:

1) い形容詞

「万博の会場ってほんとに大きいの?」

「全然大きいよ。」

「万博って大したことないんじゃないの?」

「全然(そんなことないよ)、凄いって。」

2) な形容詞

「あのお店のドレスって、本当にすてきなの?」

「全然すてきよ。」

「最近具合でも悪いんじゃないの?」

「全然(そんなことないよ)、大丈夫。」

   

3) 動詞

「最近、学校にはちゃんと行ってるの?」

「全然行ってるよ。」  

「最近、学校には行ってないんじゃないの?」

「全然(そんなことはないよ)、行ってるよ。」

4) 名詞

「あなたが昔仕事をしてたのは 仙台でしょう?」

「全然仙台だよ。」

「あなたが昔仕事をしてたのは 仙台じゃないんじゃないの?」

「全然(そんなことはないよ)、仙台だよ。」

「あなたが昔仕事をしてたのは、仙台でしょう?」

「全然違うよ。 仙台じゃないよ。」

文の種類ごとにいろいろ例文を作ってみると、3)の動詞文と 4)の名詞文になってくると、ちょっと微妙な感じですね。

それに、疑問文が肯定的な文か否定的な文かでも、ニュアンスが変わるようです。

まっ、日本語の生徒には、「ぜんぜん・・・ない」の文型で教えるしかないかな。

それにしても、なぜ「迷信」が蔓延したんでしょうね。

 

 

 

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2010年5月 4日 (火)

8月6日 午前8時15分 

 

ここに行ったのは 初めてであった。

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だが、初めてという感覚はなかった。

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これが 廃墟となった広島。

観光バスのガイドが言った。

「観光客の皆さんの中には、広くて綺麗なこの平和公園を見て、爆心地に民家が無くて、人が少なくて幸いでしたね。  と言うような方もいらっしゃるんですが、とんでもありません。」

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この町の模型で分かるとおり、当時は広島の繁華街だったんです。

(模型の左下にある青い屋根の建物が、上の廃墟の写真にある原爆ドームです。)

なぜ 初めて この広島平和記念資料館、平和記念公園に行ったのに、初めてという気がしなかったのか・・・

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それは、私が 長崎県出身で、長崎市の平和公園に修学旅行で行ったことがあるからでしょう。

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その長崎市の原爆資料館で見た ぐにゃりと曲がったガラス瓶が 脳裏に映像として、そして焼け焦げる灼熱の感覚として残っている。

そして、私が通っていた佐世保市の小学校の保健の先生の話が 今も生々しく心に残っている。

その保健の先生は、長崎に原爆が投下された直後に、看護婦として動員された中にいたそうで、 上の絵のような光景があったことを静かに語ってくれたのでした。

「焼けただれた被爆者、負傷者の人たち、取っても取っても、次から次にウジが湧いてくるんです。・・・・・・」

涙ながらに語る先生の印象が 今も私に迫ってくるようです。

・・・・・・

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原爆ドームはユネスコの世界遺産となっている。

見学者の中に 多くの外国人が目に付いた。

「なぜ原子爆弾を開発したか」

「なぜ日本に投下することを決めたか」

「なぜ広島に投下したか」

被爆者の生の声、

等など。

パッケージの観光ツアーでは、とてもとても 時間が足りません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2010年5月 3日 (月)

Home Door ? ホーム・ドア って何だ ?

東京の地下鉄の駅。

壁に貼られた案内に 「ホーム・ドア」という言葉がある。

Home Door ?   家の扉 ?  玄関 ?

しばらく なんの事だか 意味が分からなかった。

「あ~~あ、そうか。 駅のplatformは プラットホーム だったんだ。」

「プラットフォーム」じゃなかった。

ーーーーーーーーー

インターネットで調べてみると:

「ホームドアまたはスクリーンドアとは、プラットホームの線路に面する部分に設置される、可動式の開口部を持った仕切りである。」
国語辞典 1992年の版で 調べてみると:
ホーム  (名) プラットホーム  三番ホーム
ホーム  (名) (home) 我が家、家庭、本国、本塁、施設 
フォーム (名) 形式、型、 スポーツでプレーするときの格好、姿勢。
プラットホーム (名) (platform) 駅の、乗り降りするために高くした場所。 歩廊。 ホーム。
少なくとも国語辞典に 「プラットフォーム」という言葉は掲載されていなかった。
制服のUniformは 「ユニホーム」であって 「ユニフォーム」ではないのだ!!
ーーーーー
しかし、 この混乱はどういうことなのだ。
Home = ホーム
Form = フォーム
では、なかったのか。
もちろん、辞書にこだわらずに インターネットで検索してみると、
作業服などを販売している会社のサイトでは 「ユニフォーム」という書き方を使っている。
ーーーーー
インターネットのあるサイトには このようにある:
  • プラットホーム - 鉄道駅にある、列車へ乗り降りするための台状の場所。
  • 重量挙げでは競技をおこなう場所。
  • 石油プラットフォーム - 海上で海底油田の掘削を行う大型構造物。海上油田掘削基地。
  • プラットフォーム・シューズ(厚底靴)
  •   
  • プラットフォーム_(コンピューティング) 
    プラットフォーム(Platform)とは、コンピュータにおいて、主に、オペレーティングシステム(OS)やハードウェアといった基礎部分を指す。. 
  • などである。

    これによれば、 どうも 「プラットホーム」という表示は、駅のPlatformに限定された使い方、 あるいは かなり古い時代に外来語として認知された言葉は「ホーム」で、比較的新しい外来語は「フォーム」のように思える。

    日本人の英語など外国語の発音が form を 「ホーム」から「フォーム」と発音できるように 変化してきたことの反映だろうか。

    ーーーーーーーーー

    フィリピンに5年も住んでいると、浦島太郎になるようだ。

    最近はフィリピンでの新鮮な経験よりも、たまに一時帰国する日本の方に新鮮さを感じるようになってきた。

    「外国」の逆転現象だ。

    これは 日本語教師としては 由々しき問題である。

    「ホーム・ドア」ってなんですか?

    日本語の生徒に聞かれて 「なんだっけ?」 では、そりゃあ マズイ よ。

     

     

     

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    しかったら しかだって しっかりやるさ・・・?  世界遺産だもん

    さて、ここは どこ?

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    ちょっと暗いかな・・・

    これを見れば分かりますね。

    03img_0028

    はい、世界遺産の 厳島神社です。

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    やっぱ、世界遺産ってのは凄いらしいです。

    土産物屋のおばさんに聞いたら、やっぱ 観光客、特に外国人が増えたらしい。

    03img_9953

    しかし、昔の建築物ってのは、どうして こうも情緒があるんだろうか・・・

    近代的な建築物で 情緒があるものって どっかある?

    古いから情緒があるのか・・・?

    03img_9969

    島内に生息する鹿。

    昔は シカせんべいなるものを売っていたんで、観光客がエサとしてどんどんあげていたそうで、シカがわんさか観光客に押し寄せて来ていたそうな。

    今は 自然に帰す目的で禁止されている為、数えるほどしか山から出てきていない。

    山から時々出てくる未練組が、観光客のバッグから紙でもビニールでも かすめ取って 喰ってしまう。 その素早いこと。

    しかし!  ここにも例外はある。

    観光地によくある集合写真屋さん。

    そこの専属契約をしているらしい プロフェッショナルの鹿。

    観光客の皆さんが整列をしてカメラに向ってポーズをとると、 あーら不思議、鹿もばっちり お客さんたちの前で 二頭がそろってポーズをとるんです。

    そりゃあ そうでしょう。 なんてったって 世界遺産だもん。 

    お行儀の悪いことは できません。

     

     

     

     

     

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