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2011年1月16日 (日)

省略された会話 / 2級の聴解を間違えて・・・・

日本語能力検定試験の2級の古い聴解試験問題を私も解いてみたんです。
答えを間違いました。32問中3つも間違えてしまいました。

この問題は スキットも 選択する4つの答えも すべて音声で出題されます。

A: 今度の雑誌の表紙ですが。これでどうでしょうか。

B: だいたいいいですけど。この丸がちょっと大きいんじゃないかな。

A: でもあんまり小さいと。

B: えっ、だからちょっとだけね。

A: ただ、このとなりの青い四角が大きめだから丸を変えるなら
   こっちも変えないと。

B: いや、やっぱりこれを多少変えましょう。そうしてください。

A: 分かりました。

Aさんは なにをどうしますか。
答えはどれが正しいですか。
1.丸を小さくする。
2.丸も四角も小さくする。
3.丸を大きくする。
4.丸も四角も大きくする。

1回目に聞いたとき、答えを3と書いちゃったんです。
2回目は1を選びました。

あんまり集中しないで、油断して聴いていたんですね。
・・・で、なぜ間違えたのかな? と気になったんです。

それで CDの会話を 上のように書き出してみたんですが・・・。

「そうしてください。」って言うBの言葉がありますね。

普通は「そうしてください。」って言葉は、相手の言った言葉を
受けて、その意見に賛成です、と言う場合が多いですよね。

しかし、この会話の場合は、Bが自分で言った
「やっぱりこれを多少変えましょう。」を受けているんですね。

普通は自分の近くにあるのが「これ」で、相手側にあるのが「それ」だし。
「こうしましょう。」は自分の考え、「そうしましょう」は相手の考え
を指し示すってのが原則みたいなもんですよね。

だから、いろいろ考えてみるに、このBが言った
「やっぱりこれを多少変えてみましょう。」の命令の言葉が、
この一瞬にAの側に移っていて、Aは当然その命令をやるべきものだ
という状態になっているから、Bから「そう」という言葉が発せられたと
考えるべきなんでしょうね。

しかし、この会話って よくよく見ると、よくこれで会話が成立するなって
思いませんか。
省略されていると思われる文を(  )で追加してみますね。

A: 今度(我が社で発行する予定)の雑誌の表紙(のデザイン)ですが。
   これでどうでしょうか。

B: だいたい(このデザインで)いいいですけど。
   この丸がちょっと大き(すぎる)んじゃないかな。

(A: じゃあ、この丸を小さくしたほうがいいですか。)

(B: そうだね。 小さくしたほうがいいね。)

A: でも、(この丸を小さくして、)あんまり小さ(くなる)と。

B: えっ、だからちょっとだけ(小さくするということ)ね。

A: ただ、この(丸の)となりの青い四角が大きめだから、丸を(小さく)
   変えるなら こっち(の四角)も(小さく/大きく)変えないと
  (バランスが悪くなるんじゃないでしょうか)。

B: いや、(四角はそのままでいいから)
   やっぱり(私がさっき言ったように、丸だけを)これを多少変え
   ましょう。

(A: この丸だけを 少し小さくすればいいんですね。)

(B:)そうしてください。

A: 分かりました。

・・・いやいや、難しい。
実際には現物を指差したりするんでしょうが・・・

3つばかり やりとりが省略されているとおもいませんか。 それだけ、相手の意図をくみとっているってことですよね。

しかし、よくこんなに難しい会話が 日本語の中級の人に分かる
もんだなあ。感心してしまいます。

日本語教師って、こんなのを教えなくちゃいけないんですよ。
もうたいへんです。

・・・で、結局 自分が1回目にどこをどう聞き逃して間違っちゃったのか
解明不能でした。

 

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コメント

宇宙人さん、
そうかもしれませんね。 実際問題としては選抜するための試験が多いでしょうからね。 
簿記試験だったら 落とす必要はないと思いますけど。

今も授業中に聴解試験のトレーニングをやっていますけど、ほとんどはすんなり答えがでるんですが、たま~~に 私が2~3回聞いても 分かり難い問題はあります。 最近やったのでは 道順を教えてもらう会話でした。 教えてもらった内容を頭の中でイメージに転換しなくちゃいけなくて、それを記憶しておかないと、答えを選べない・・・ 難しいですよ。

  

投稿: させ たもつ | 2011年1月26日 (水) 20時40分

させさん、僕も簿記の二級を教えるのに、市販の問題集を使っているんですが、解答を見て確認しておかないと、間違える時がありますよ。 日本の問題は落とすための問題が多くて、勘違いするように作っているんですね。

投稿: 宇宙人 | 2011年1月26日 (水) 00時48分

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