« 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その7 | トップページ | 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その9 »

2011年11月29日 (火)

「あなただけの阿弥陀経」を読む - その8

著者 阿部慈園  監修 中村元  小学館


さて、今回は、極楽浄土に住んでいる人たち、その相関図を紐解いていきましょう。
我々の大先輩ですからね。 そそうの無いように、しっかり覚えておきましょう。

その7で人民(にんみん)という言葉が出てきました。
人民は声聞(しょうもん)と菩薩でした。

「彼仏有無量無辺声聞弟子皆阿羅漢」
(ひーぶつ うー むーりょう むーへん しょうもん でーしー
 かい あーらーかん)

「かの仏に無量無辺の声聞の弟子あり」

意味は、
「阿弥陀仏には数限りない声聞のお弟子がいらっしゃって、みな偉い阿羅漢
 なんだよ。」
となっています。

菩薩さんたちについても、

「諸菩薩衆亦復如是」
(しょーぼーさつ しゅーやく にょーぜー)

「もろもろの菩薩衆も、またまた、かくのごとし。」
とあります。

ここでの菩薩衆というのは、4人だけです。
その2で、その名前をあげていました。 

この本の解説によれば、ここには小乗仏教に対する心遣いが読み取れると
しています。
「阿弥陀経」は大乗仏教のお経ですから、小乗仏教とはいわば敵対したわけですね。

その証拠に、玄奘訳の「法住記」にはお釈迦さんの直弟子は一人しか書いてない
のに、この「阿弥陀経」では十六羅漢の中の7人を登場させているからとしています。

大乗仏教を優先するなら、二十五人の菩薩をここで書いてもいいのに、ってこと。

お経の世界にもいろいろと歴史的確執、政治がらみというか、生臭い空気が漂って
いるんですねえ。

「衆生生者皆是阿び跋致 其中多有一生補処」
(しゅーじょう しょうじゃー かいぜー あーびーばっちー
 ごーちゅう たーうー いっしょう ふーしょー)

「衆生としてうまれし者、みな、これ阿び跋致にして、その中に多く、
 一生補処(の菩薩)あり」

それで、その「阿び跋致」ですけど、

「び」の漢字は 「革」+「卑」と書きますが、この漢字のフォントがないんです。

この意味は「不退転」ということだそうです。
元々は「あびばっち」という読みはサンスクリットの音で、日本語にすると不退転。

「一生補処」は、「ひとつの生涯だけその場所にとどまり、次の生涯には、
 人間の世界に生まれてきて仏となる」という意味だそうです。

要するに、阿弥陀様の極楽にいる人たちは、不退転の気持ちで悟りを求めていて、
その中には、あの世からこの世に戻って生まれる人もいる、ってことみたいです。

そしてさらに、その生まれ変わる人たちの数は、「其数甚多」、つまり
「その数甚だ多し」で、めっちゃ多いらしいのです。

なんで、ここで「不退転」なんて言葉が出てくるのかと思いきや、
解説にありました。

仏になることが決まっている菩薩さんでも、修行をなまけたら、降格になるらしい
んです。

降格になると菩薩から、悪趣、声聞、縁覚、凡夫などに転落するそうな。
悟りの程度に応じたランキングがあるようですよ。

悪趣(あくしゅ)  = 地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界
声聞(しょうもん) = 仏法を学んでいるレベル 
縁覚(えんがく)  = 仏道に縁しているレベル 自分としては悟ったと思っている。
菩薩 = 仏の使いとして行動できているレベル
仏  = 悟りを開いたレベル

厳しいですね「極楽」。

まあ現世で言えば、一応医師の国家試験には合格したんだけど、その後の
インターンでなまけてたら、医師にはなれない。それどころか、国家試験合格も
なかったことになっちゃう、みたいな・・・ね。

・・・なんだか、「極楽」って「地獄」みたいじゃないですか・・・
どこに行っても「甘くない」ってことかあ~~。 がっくり。
お経を読んでいて、ストレスが益々溜まりそうだな。

さて、いよいよです。 
「阿弥陀経」の核心部分に入っていきます。
極楽浄土に行くためには、どんなことをすればいいのか。
極楽に入るための選抜試験ってあんのかな?

では、その9 をご期待ください。

    

|

« 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その7 | トップページ | 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その9 »

コメント

越中屋店主さん、

はい、確かに漢和辞典にも「仏教」ってありますね。

「光らかす」は白なんだ。・・・?

投稿: させ たもつ | 2011年12月 1日 (木) 08時52分

はは~ん
手前は「不退転の決意」という言葉を良く知らないままで使ってました

確かに辞書を繰ると 仏 の文字

あぁ 誰かに ひけらかしたい・・(光らかすの転)

投稿: 越中屋店主 | 2011年12月 1日 (木) 00時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その8:

« 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その7 | トップページ | 「あなただけの阿弥陀経」を読む - その9 »