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2011年5月 8日 (日)

二人の孫娘たちのために・・・

 

私は 日和見のノンポリ。 政治的なことなど解らない。

そんなボンクラ爺さんが 原子力発電について 考えるようになった。

我が二人の娘たちと 二人の孫娘たちのためである。

 

一時帰国で、福井県敦賀市にある原子力について学べる「アクアトム」を見学した。

原子力機構が運営する施設である。 子供たちが遊びながら学べるようになっている。

http://www.jaea.go.jp/09/aquatom/

普通のウランを使っている原子力発電所と、プルトニウムを使う「もんじゅ」原子力発電所の違いがわかる立体模型などが展示されている。

 

ウラン燃料は40~50年ほどしか資源として使えないが、プルトニウムを使う高速増殖炉であれば半永久的に使えるとの解説などがパネルにあった。

しかし、一時冷却にナトリウムを使うという危険性、大事故が起こった時にはどうするか、高レベル放射性廃棄物などの最終処理に関する説明は見つけられなかった。

 

 

広瀬隆 著 「原子炉時限爆弾」 ダイヤモンド社発行 

を娘から借りて読んだ:

この本は 2010年8月に発行されたものである。

主に記述されているのは浜岡原発に関連するものであるが、今回の東日本大震災によって引き起こされた東京電力福島原子力発電所の大きな事故を予測し、警鐘を鳴らしていた。

 

以下にいくつかの部分を抜粋したい。

 

p13

日本が商業用の原子力発電を始めることを決定した翌年、1960年4月に科学技術庁の委託を日本原子力産業会議が科学技術庁原子力局に提出した極秘文書の表紙である。

報告書の表題には「大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算」とある。 ・・・茨城県の東海発電所で最悪の大事故が起こった場合に、どれほどの被害が発生し、日本政府がその被害を補償できるか、保険会社がそれを引き受けられるかどうかを、真剣に検討したものである。 ・・・この秘密報告書の存在を毎日新聞が報道した。

・・・あまりにおそろしい被害が予測されたため、国家ぐるみで、その報告書を闇に葬ったのである。

 

p14

・・・被害予想図である。 地図の下に、「物的損害は、最高では農業制限地域が長さ1000km以上に及び、損害額は1兆円以上に達しうる。」と小さく書かれており、・・・・

日本全土で農業ができないのだから、日本人が日本列島に住めないと考えてよいだろう。

 

p17

この事故の条件は、出力16.6万キロワットの東海発電所で大事故が発生し、わずかに2%の放射能が放出された場合を想定して、日本全土が壊滅する、という結論であった。

・・・2010年現在、日本に商業発電用の原子炉は54基あるが、その出力は、どれもがその数倍から10倍近くに大型化している。

 

p69

実はこの最終原稿を書いている最中の2010年6月17日に、東京電力の福島第一原子力発電所2号機で、電源喪失事故が起こり、あわやメルトダウンに突入かという重大事故が発生したのだ。 日本のマスコミは、20年前であれば、すべての新聞とテレビが大々的に報道しただろうが、この時は南アフリカのワールドカップ一色で、報道人として国民を守る責務を放棄して、この深刻な事故についてほとんど無報道だった。

・・・追及すべきメディアもないとは、実におそろしい時代になった。

 

p77

(静岡県の浜岡原発について) 読者は、彼らが原子力発電所を建設してきたのだから、沸騰水型の原子力であれば、メーカーの東芝と日立製作所は機械工学の専門家であると判断しているだろうが、その信頼感には大きな落とし穴がある。 これは、現場の技術者でなければ分からないことだが、私も過去には材料メーカーの技術者だったので、体験からこの社会的な構造を知っている。 この分野は、機械工学より前に、金属製品をつくる材料工学の専門家が判断するべきことで、大手の東芝や日立は、材料メーカーに発注して材料を買い入れ、それを組み立てる側の技術者である。 納入する側の材料屋と呼ばれる技術者は、金属の欠陥のおそろしさをよく知っているが、発注者の東芝や日立はお得意さんなので、絶対に彼らに楯突くことが許されず、業界では発注者を「天皇」と呼ぶ。

・・・ 材料屋は内心に不安があっても、どうしても良好な成績を誇示してしまう。

 

p78

電力会社にいたっては、さらに大手メーカーから原子炉と機器を購入して、発電所の建設を監督し、運転しているだけである。 経済産業省の原子力安全・保安院に至っては、電力会社から聞いた通りに検査しているだけである。 新聞とテレビに登場する原子力産業お抱えの御用学者は、このような材料工場の現場で働いたこともない、私から見れば素人集団の大学教授ばかりである。 こうして日本中で事故が起こっているのである。

そして、「電力会社へのあとがき」に 以下のようにある。

本書に記述した原発震災の可能性についての内容は、まずどれも科学的・技術的なありのままの事実である。 電力会社は、これだけの原発震災について、被災者である国民と企業に対しての責任を持てないことも事実である。 ・・・・・・

だが、あなたたちの内心で、1パーセントでも本書に述べた内容にその可能性があるという危惧を持っているなら、あなたたちが、決して原子炉を運転してはいけないことはお分かりだろう。 ところが、あなたたちは、設計の想定を超える大地震が起こることを認め、それが原発の大事故になり得ることさえ認めているのだ。 これはルーレットでも競馬でもない。 一か八かで、原子炉を運転し、大事故を起こすことだけは、絶対にあってはならない。

・・・・時間的な切迫感から、申し上げたいことがある。 東海大地震という、百パーセント起こる巨大地震が、その歴史的な周期性をもって、日本の中心部、富士山を噴火させたフォッサマグナ地帯で、静岡県の目の前に迫っていることだけは、すべての人が認めているし、中部電力も認めている。 ・・・ 今は、まず日本人が「共に」生き延びることが第一である。 残された時間はあまりない。

以上が著書からの抜粋である。

 

そして、2011年3月11日に東日本大震災。 さらに東京電力福島原子力発電所での大事故が今も収束できないまま大きな危険をはらみながら進行中である。

 

その想定外のことに警告をしていた人がいた。

「想定外」、16年前に警告 福島第1で故高木さん論文

http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011050701000175.html

 

静岡県浜岡原発の設計者は こんなことを発表している。

http://www.mynewsjapan.com/reports/249#estimate

 

河野太郎氏も政治家として分かりやすい説明をしている。

河野太郎の指摘 「日本のエネルギー政策」シリーズ1 原子力発電

http://www.youtube.com/watch?v=yFCFKk5MOt0

 

小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)は、過去40年間の反原発

の立場から原子力発電の本当の恐ろしさを語っています。

http://hiroakikoide.wordpress.com/

ちょっと長いのですが、小出氏の講演を youtubeでどうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=4gFxKiOGSDk&feature=related

では、過去に原発推進派の学者は どんなことを話していたのか。

推進者の第一人者と名高い 大橋弘忠 東京大学教授の話を聞いてみましょう。

http://www.youtube.com/watch?v=BzgLLRNonCk&feature=related

「爆発などは起きない・・・」という推進派。

http://www.youtube.com/watch?v=VcqfkVa2Iq8&feature=related

そして、想定外の大事故が起こってしまった今、

ノーベル賞学者も 科学者としての懺悔を始めました。

ノーベル賞を受賞した工学博士(京都大学)野依良治さんに大越キャスターが話を聞いていた。

http://blogfret.blog101.fc2.com/blog-entry-196.html

 

 

プルトニウムと冷却材としてのナトリウムがなぜ問題なのかは、こちらでどうぞ:

高速増殖炉の危険な特徴

http://www.geocities.jp/tobosaku/kouza/fbr2.html#natoriumu

 

 

日本列島が日本人が住み続けることが出来る島でありつづけるには、

原子力は大きなリスクでしかないと思えるのです。

又、事故の補償や最終放射性廃棄物の処理コストまで含め、経済的にもペイしないのではないかと思えます。

 

野依氏が 「原子力はつなぎの技術だ。」というのは、プルトニウムの重大な危険性を考えれば科学者の良識として正しいのではないかと思います。

そんなことに莫大なコストをかけるくらいなら、自然エネルギーの開発こそ

進めるべきではないのか。

百年、千年先を見据えた日本再生プランを願うものです。

 

我が孫娘たちが生き続けられる日本列島にしたい。

それが私の望みです。

 

 

 

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