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2012年11月 5日 (月)

「金剛般若経」を読む - 6  布教迫害は前世の因縁 ? 

本の表紙には、「般若心経 金剛般若経」とある岩波文庫の本を
読んでいます。中村元・紀野一義訳注です。

<14・e>
如来における忍耐の完成は、実は完成ではないのだ。
それはなぜかというと、スブーティよ、かつて或る悪王が私の
体や手足から肉を切りとったその時にさえも、わたしには、
自己という思いも、生きものという思いも、個体という思いも、
個人という思いもなかったし、さらにまた、思うということも、
思わないということもなかった
からである。

スブーティよ、わたしはありありと思い出す。
過去の世に、五百の生涯の間わたしが<<忍耐を説く者>>という
名の仙人であったことを。 その際にもわたしには、自己という思い
はなかったし、個人という思いもなかったからだ。

( 解説にも「五百の生涯」ということの意味については、何も
書いてないので、そのまま読むしかないんですが、
これってかなりぶっ飛んでいませんか?
お釈迦様は過去に五百回も生まれ変わって人間をやったってこと
なんですかね??
その中で仙人だったことがあるって話??
初期仏教の時の本には そんな空想的な話はなかったと
思うんですけど、大乗仏教になるとえらく非科学的なところに
入って行くんでしょうか。 )

<14・f>
求道者は、生きとし生けるもののために、このような施しを
与えなければならない。
 それはなぜかというと、スブーティよ、
この生きものという思いは、思いでないということに他ならない
からだ。 

・・如来が生きとし生けるものと説かれたこれらのものどもは、
実は生きものではない。 ・・如来は真実を語る者であり、真理を
語る者であり、ありのままに語る者であり、あやまりなく語る者
であるからだ。

( 「施し」って言葉なんですが、「ブッダのことば」の時には
http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2012/05/post-ea20.html
修行僧などに対する施し、托鉢に応えるというようなことは
あったんですけど、「生きとし生けるもの」への施しというのは
出てこなかったように思うんです。

それに、あくまでも初期仏教では「自力」との雰囲気が強かった
みたいなんです。
http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2012/08/post-742f.html
「ここでは、徹底した<自力>の立場が表明されている。 
仏は、人々を救うことができないのである。」ってあったんですね。

この辺りが、もしかして、自分だけが悟る小乗仏教と、
他も救おうという大乗仏教の違いになっていくのでしょうか。 )

<15・b>
この法門を、信解の劣った人々は聞くことができないからだ。
自己に対する執着の見解ある人、生きているものに対する執着の
見解ある人、個体に対する執着の見解ある人、個人に対する執着の
見解ある人々は聞くことができないからだ

求道者の誓いを立てない人々は、この法門を聞いたり、あるいは
取り上げたり、あるいは記憶したり、あるいは誦えたり、あるいは
理解したりすることはできない。 そのようなことわりはあり得ない
のだ。

( 法門というのは経典のことでした。 これを読むと、
大乗仏教としての教団としての、つまり初期仏教は「修行」という
雰囲気だったものが「宗教」団体という雰囲気に変わってきている
ように感じます。)

<16・b>
立派な若者たちや立派な娘たちが、このような経典をとり上げ、
記憶し、誦え、理解し、十分に思いめぐらし、また他の人々に
詳しく説いて聞かせたとしても、しかもそういう人たちが
辱められたり、また甚だしく辱しめられたりすることがあるかも
知れない。
これはなぜかというと、こういう人たちは前の生涯において、
罪の報いに導かれるような幾多の汚れた行為をしていた
けれども、
この現在の生存において、辱しめられることによって前の生涯の
不浄な行いの償いをしたことになり、目ざめた人の覚りを得るように
なるのだ。

( おおお~~、こりゃあ正に 若い人たちの宗教活動のことを
言っているみたいですね。 布教に対する迫害は、前世の報いだ、
なんてことを言っているわけですね。
結構やばい活動じゃないですか? )

==その7へ続く==

 

 

 

 

 

 

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