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2012年12月27日 (木)

その23 中村元著「龍樹」ー 一見独断的で、詭弁のようなんだけど・・・

中村元著「龍樹」の中の、
「 II. ナーガールジュナの思想 ー 「中論」を中心として 」
に戻ってきました。

.「中論」における否定の論理の歴史的脈絡・・・に入ります。

p143
「中論」の論法が一見独断的であり、また詭弁を弄しているかの
ような印象を与えるにもかかわらず、その議論をしさいに考察
すれば、それぞれ思想的意義をもっているものであることがわかる。

・・・確かに、先に私の印象として、「いちゃもんをつける」ってことか、
みたいなことを書きました。
アー言えば コー言うの類に聞こえるわけですね。

p143
「中論」はけっして従前の仏教のダルマの体系を否定し破壊したのでは
なくて、法を実有とみなす思想を攻撃した
のである。
概念を否定したのではなくて、概念を超越的実在と解する傾向を
排斥したのである。
・・・西洋中世哲学史における類例を引いてくるならば、実念論的な
思惟を排斥
しているのである。

・・・はい、ここまでは納得です。
そして、ここから、中論というのが果たして、龍樹さんの独創なのか、
あるいは他派の誰かに暗示を得たのかという、歴史的脈絡を
見ていくわけです。

p143
西洋の学者は経部と中観派とを唯名論者と呼んでいる
両者が共に概念を超越的実在とみなす傾向に反対しているからである。

・・・著者はここで、経部と中観派の間の著しい類似を発見したいと
して、展開します。

ー 「中論」の中で当時の小乗仏教との関係が最も密接である
  ように思われる第七章(つくられたもの<有為>の考察)を
  扱う。

ー 経部の思想を知るには「ぐ舎論」によることととする。

と書いてあります。

p145
「四有為相と有部」

さてここで、「四有為相」の説明があります。

ここでの例は、「軽やかな気持ちになること」なんですが、それが・・・

1.<生> 生起し
2.<住> 生起したその状態をたもち、
3.<異> その状態が変化し、
4.<滅> 消滅する、

という4つの段階があるとして、
「有為のダルマの無常なすがたを示す特質」=「四有為相」なんだそうです。

・・・ここで、上記について、説一切有部の論法は:

p145
これらの四つは独立の原理(ダルマ)であって、人に「軽やかな
気持ち」が起こるときには、「生」という独立の実体としての原理が
はたらくから、それが生ずるのである。

それがとどまるのは「住」という原理がはたらくからで、
・・・変化するのは「異」という原理がはたらくからであり、
・・消滅するのは「滅」という原理がはたらくあらである。

ところで、「生」という原理が「軽やかな気持」にはたらいて
それを生ずるためには、「生生」(生を生起させるもの)という
別の原理がはたらく。 それを漢訳で「随相」という。

その「生生」を生ぜしめる原理は・・・もとの「生」」という
原理(本生)がはたらく。

・・・そして、他に同じように「住住」、「異異」、「滅滅」があると
しているそうです。

p145
こういう見解をナーガールジュナは批判するのであり、経部もまた
批判していた。

以上が、説一切有部の話です。

==その24に続く==

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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