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2013年1月22日 (火)

日本語教師症候群 再発1 : 「~~過ぎる」はめちゃくちゃ過ぎる

以前からとても気になっているんですが、
「過ぎる」をインターネットの国語辞典で検索すると:
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/117760/m0u/

7 (動詞の連用形、形容詞・形容動詞の語幹などに付いて)
行為・状態などが度をこえている。はなはだしく…する。
または、はなはだしく…である。
「めだち―・ぎる」「働き―・ぎる」「テレビの音が大き―・ぎる」
「欲がなさ―・ぎる」「地味―・ぎる着物」

・・と書いてあるんですが、

こういう複合動詞としてそれだけを引っ張り出すと問題は
ないんですけど、実際にテレビなんぞで喋っている人の
生の使い方を聞いていると、こんな言い方が結構多いように
思うんです:

A「朝早く起きすぎて、会社に早く着きすぎた。」

B「速く飲み過ぎて、気管にジュースが入ってしまった。」

C「長い時間待ちすぎて、もう寝ちゃいましたよ。」

D「一瞬で終わり過ぎて、どんな映像かよく分からなかった。」

E「ハンドルを早く切り過ぎて、縦列駐車に失敗した。」

・・・なんか変だと思いませんか?

A: 起きるのが早すぎて、着くのが早すぎた
   「起きすぎる」ってのは有り得ない。

B: 飲むのが速すぎて
   「飲みすぎる」というのは「飲む」のが「過ぎる」場合ならOK
    だけど、この場合は「飲む」行為が「速すぎる」ってこと
    ですもんね。

C: 待つのが長すぎて
   「待ちすぎて」というのもありのような気がするんですけど、
    どちらかと言えば「待っていた時間」が「長すぎた」って
    ことですもんね。

D: 終わるのが一瞬すぎて
   「終わる」ことが「過ぎる」ってあり得ないですよね。
   「一瞬」という時間が「短か過ぎる」ってことですからね。

E: ハンドルを切るのが早すぎて
   「過ぎた」のはハンドルを切る「タイミング」が「早すぎた」
    ってことじゃないですか。

    
・・・ってことで、上に書き直した「~~過ぎた」という
繋がり方が正しいんじゃないか、って思うんですけどねえ。

まあ、言葉は生きているから、間違っていようがいまいが、
実際使われているんだから、意味も分かるわけだから、いいような
もんですけどね。

でも、日本語を教えるっていう場になると、そういうわけにも
いかないんですよねえ。

しかし、正しいと思われる繋がり方を教えるとなると
これがなかなか厄介なんですよね。

辞書に書いてある意味をチェックしてみると:
行為・状態などが度をこえている。はなはだしく…する。
または、はなはだしく…である。」

とあるんですけど、最初に上げた例文の問題は、
「動詞」+「過ぎる」の繋がり、つまり複合動詞の問題みたいなんですね。

だから、「行為・状態を表す動詞が度をこえている」例じゃないかと
思うんです。

 

 

       

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