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2013年11月22日 (金)

「日本の領土問題」を読む- 6 -「武力衝突の危険をはらむ尖閣諸島問題」 B

角川書店  東郷和彦・保阪正康 著
「日本の領土問題 - 北方四島、竹島、尖閣諸島」
を読んでいます

第一部・第三章
「武力衝突の危険をはらむ尖閣諸島問題」

p124
私の承知する限り、政府間で尖閣の帰属をめぐって、これまできちんとした
交渉や話し合いが行われたことはない.

p125
それぞれの国の考え方は、政府に属さない歴史や国際法の研究者によって
表明されてきた・・・・主な論点は、70年代の初めに殆どでつくしているようである

(1) 清国関与の実態

清国の支配が尖閣諸島に及んでいたか・・・

p126
時代は、中国は明の時代、日本は戦国の時代・・・
東シナ海は、倭寇が航海し、明の沿岸警備と衝突する時代であった・・・

中国側・・・・以下の三点

1. 冊封使が・・・琉球圏についての認識を示唆する記録・・・
2. 1556年倭寇討伐総督に任命された胡宗徳は、1561年福建省の
   5つの海防区域のなかに、釣魚島などを含めた.
3. 1893年西太后が治療に効果のあった薬草調剤師・・・に、薬剤目的のために
   尖閣三島を下賜する証書をだした.

(( ・・・まあ、こういう時代の話になっちゃうと、そりゃあ倭寇が尖閣を
  支配していたとか言っても通らないわなあ・・・
  もともと、石油が出るってはなしだから 急に欲しくなったんでしょうから、
  理屈はなんでもいいってことでしょうし・・・ ))

p127

(2) 先占の法理

国際法の解釈・・・

日本側の論拠は、・・・領有していることを国際法上認めるためには、もっと
確かな事実が必要であり、そういうものがなければ、「無主の地」として、
第三国が領有してさしつかえないというものである.

p128
領土主権主張の根拠としては「主権者として行動する意図と意思があったこと及び
そのような権威を現実に示してきたこと
」が必要・・・・・
中国の行動はこれらを満たしていない・・・

・・対しては、このような先占の法理は、アジアに対する帝国主義の植民地拡大に
都合の良い法理であり、認めるべきではないという反論
がある・・・

(( ・・まあ、確かに、アメリカ・インディアンの昔からの土地を勝手に「開拓」とか言って 取っちゃったりした連中がいたんですもんねえ・・・ ))

p129
(3) 日本政府の調査

1885年から1895年にかけて日本政府が行った調査の性格・・・

1885年・・・外務省は、「これらの島は中国の国境にも近く、清国では島名も
つけている. 清国の新聞などにも、日本が台湾近くの清国の島を占領する
との風説をながし、日本を疑っているものがいる」 等述べて、
その領有は「他日の機会にゆずり」今は認めないとの見解を示し、
結局、領有は認められないことになった・・・

1894年・・・今度は外務省も・・・「本省において別段異議これなし」と
回答し、1月14日内務省請議案どおりに標杭を立てることが決められた・・・

p130
内務省が言う「事情も違ってきている」とは、この時期の日清戦争による
日本の勝利を示す以外にありえない
としている.

p131
中国人の目からみれば、これは、日本帝国の力の拡大のなかで、
日清戦争、台湾併合という、中国にとって最も思い出したくない過去の歴史
の中で起きたことである.

くずれゆく帝国から日本が力に任せて奪っていったという側面に火がつけば、
ナショナリズムの爆発につながりうる.

(( ・・なるほど、歴史問題になると危険だというのはこれですね.
  確かに立場を変えれば どこの国にしても、そういうことになるんでしょう.
  欧米諸国にしても、一時期の力をなくして、植民地をあきらめた.
  今後は、中国の力の拡大に伴って、昔日本がやってきたことを倍返し?にする
  ことは当然考えられるってことになるんでしょうね・・・
  だから、歴史問題に火をつけるような泥仕合に持ち込んではいけないと・・・))

p131

1972年の日中国交回復の際の、周恩来・竹入会談、及び、周恩来・田中会談
において、周恩来がそれぞれ 「尖閣列島の問題にふれる必要はありません
「今回は話したくない」 と述べたことによって明らかになる.

・・・日中国交回復という大目標が大事だった・・・

1978年・・・鄧小平副主席から・・・
「今は突き詰めるべきではない. 次の世代、さらにその次の世代が方法を
探すだろう
」との立場が、伝えられた・・・

p133
・・・しかし、実際上のことは、次の世代に知恵をださせるまで、
日本側は尖閣諸島に対しては現状を変えないように配慮することを意味する
こととなった.
現状維持についての暗黙の了解が成立したといってもよいと思う.

(( なるほど、なるほど、ポイントはここですな?
   その現状維持という点で、日本は 中国に理解されるような配慮を
   したのか・・ってことですね?  ))

=====

またまた、長くなってしまいました・・・
この章の部分を A、B,Cの三つに分けることにします.

次回 その7 を C とします.

 

 

 

 

  

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