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2013年4月 7日 (日)

「戦後史の正体」 孫崎亨著 : 37<完> そして民主党政権はつぶされた

「戦後史の正体」 孫崎亨著 を読んでいます。
==>>の部分は 私のコメントです

p354
2009年・・・民主党が大勝し・・・
鳩山由紀夫首相が政権の座につきます。

民主党は・・マニフェストで新しい政策を打ち出していました。

ー 日米地位協定の改定、米軍再編、基地のあり方
ー 東アジア共同体の構築、アジア外交の強化

p355
日本にとっては踏んではいけない米国の「虎の尾」とは、この
ふたつに尽きるのです。

p356
米国は、米国抜きで日本が中国と関係を強化することに強い
不安をもっている
のです。

東アジア共同体に関して、もし、米国が「外されている」と
感じたならば、おそらく報復に打って出ると思います。
それは 日中双方にとって高くつきますよ。

ここまで露骨な恫喝を行わなければならないほど、民主党が
かかげたマニフェストは危険な要素をはらんでいたのです。

p357
鳩山首相は沖縄の普天間基地を「最低でも県外移設」と提言し、
つぶされました
このとき直接手を下したのは米国人ではなく、日本の官僚、
政治家、マスコミです。

p358
私自身も普天間問題に関与しました。
・・・鳩山首相に「県外移転」を進言したのです。

・・ところが、鳩山首相は・・・・県外移設を断念しました。

p359
「日米関係が壊れる」というのは誇張です。
日本には、横須賀、佐世保、三沢、横田、嘉手納などの
米軍海軍・空軍基地があります。
これら全体の価値は海外にある米軍基地の約30%の価値
をもっています。
また日本は基地の受入国として半分以上の経費の負担を
しています。 
こうした重要性を認識すれば、普天間基地がなくなったからと
いって、「日米関係が壊れる」はずはありません。

政府内のだれも鳩山首相のために動こうとしませんでした。
・・・外務省も防衛相も官邸も、だあれも動こうとしなかった
のです。 ・・日本の政府が首相ではなく、米国の意向に
そって動くという状態が定着していたのです。

残念ながら、日本のマスコミはこの点をまったく報道
しませんでした。

p360
おそらくそのためでしょう。 鳩山首相を引き継いだ
菅首相、野田首相は、ふたりとも極端な対米追随路線に
転換します。
その代表が、TPP参加問題です。

p361
TPPに参加して得られる利益は微々たるものなのです。
一方、被害は限りなく想定されます。これまでの日本の繁栄を
支えてきた素晴らしい社会システムが、次々と破壊されて
いくのは確実です。

p362
米国はなぜ日本にTPPを執拗にせまるのか。
理由がふたつあります。

ひとつは日本が中国と接近することへの恐れです。
もうひとつは米国経済の深刻な不振です。

サービス分野というのはその国の生活と密接に関係したもの
ですから、さまざまな規制があって、なかなか外部から
参入するのは困難です。
その壁を一気に崩そうというのがTPPなのです。

p363
ペリーによる日本遠征は、そんな(アメリカの西部開拓時代)時期
に計画された。 西に伸びる経済権益確保のための大事業だった。
創刊直後のNYタイムズは「日本には、鎖国の壁のなかに宝物
を隠す権利はない。 アメリカのような国が世界の夜明けを
日本に理解させることはむしろ義務である
」と論じた。

==>> やっと、この本を読み終わりました。

なんとも やりきれない思いが残る本です。

米国の世界戦略の強さに対して、いかに日本のマスコミ、官僚組織、
政治家が脆弱であるかを知って、唖然とします。

過去何年ものあいだ、ころころと日本の政権が代わってきた
ことが国民の意思、選択ではなく、強い意志をもった米国の
力によって、日本国民が頼りにしている日本の権力構造を
骨抜きにしてきた結果であるということなんですね。

この本は、高校生でも理解できるように書かれているそうです。
確かに分かりやすい説明でした。

この著者の独自路線に対して、米国追随路線の論客にも
是非 このように分かりやすい本を出してもらいたいものです。

== 完 ==

どうもお付き合いいただき有難うございました。

その1 へ戻る場合は、こちらへどうぞ:

http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2013/03/post-bc1f.html

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「戦後史の正体」 孫崎亨著 : その36 馬鹿なマスコミには何も見えていない

「戦後史の正体」 孫崎亨著 を読んでいます。
==>>の部分は 私のコメントです

p347
現在の米国がかかげる「予防戦争」という概念は、「近代社会
400年の知の伝統の否定」です。
そうした歴史のなかで、日本は米国との「共通戦略」にのりだそう
としている
のです。

1950年代の日本は、国家も社会も、よりよい明日をめざして
目の前の課題に向き合っていました。
映画(三丁目の夕日)と同じように、社会全体でいかに敗者を
出さないか、たがいに助け合うか
ということに力をそそいで
いたのです。

p348
政府が充実させるべき分野があるはずです。
ところが小泉政権はそうした郵便貯金の役割を全否定し、
「競争を最優先する」「弱者を切り捨てにする」という
米国型社会システムの導入をめざしたのです

・・郵便局が普通の銀行のようになると、その資金は
どこまでまわるでしょうか。
銀行と同じように、米国債を買うことになるのです。

p349
「・・・世界から集めてきたカネで現在のアメリカ経済は
成り立っている。 もし、日本が自分で使うから貸している
カネを返してくれと言っても、アメリカは返すことは
不可能だ。・・・」

小泉首相時代、日本は安全保障面だけでなく、経済面でも
対米従属が大きく進みました。

p350
・・海外への派兵だけはせず、内政面ではなんとか米国の
介入を防いで比較的平等な社会を築いてきて自民党政権の
意義が、ここで完全に失われた
のだと思えます。

p351
福田首相については、特別の理由でふれておきたいと
思います。 それは「ウィキリークス」が、福田首相と
米国のあいだで起きた軋轢を暴露
したからです。

2010年11月、、米国の外交機密文書約25万点を
公開しました。 

「米ブッシュ大統領、洞爺湖サミット時にアフガンへ陸上自衛隊
の派遣要求」
「陸上自衛隊による(大型輸送用ヘリコプター)の派遣か、
軍民一体の地域復興チームの担当・・・・」
「しかし福田氏は「陸上自衛隊の大規模派遣は不可能」と返答
した」

p352
福田首相は金融面でも米国の要請を拒否していた可能性
高いのです。

福田首相が水面下で米国の圧力と戦っていたことは事実です。
こうした事実は報道されないため、ほとんどの人が知りません。

福田首相は辞任会見で・・・
急に政権を投げ出した福田首相を非難しました。
記者の質問に対してやや感情的に言い返したという、
本当につまらない出来事が、新聞やテレビでは大きく報道されました

==>>  国民には な~~にも見えていないってことですね。
そして、大手のマスコミにも「つまらない」ことを書く才能は
あっても、「核心」になる部分を明らかにする知恵も力もない
ってことになりますか。

実に、マスコミの影響力が 日本国民を低俗なお馬鹿さんに
しているということのようです。

私は、そして多くの皆さんがそうだと思うんですが、
マスコミの本当につまらない記事、扇動には、辟易している一人です。

NHKには、「討論チャンネル」という専用チャンネルを作って欲しい。

それも、大勢で収拾のつかない討論じゃなくて、ある特定の政治的課題について、賛成派と反対派が一対一で 国民にも分かるような根拠のある内容の議論をするチャンネルです。

それを、じっくりと両者の主張を納得しながら、みることができるチャンネルが欲しい。

中途半端な議論は、フラストレーションが溜まるだけですからね。

そして、その議論について、視聴者が、どちらに軍配があがるかをオンラインで投票するような・・・

なにかというと、「国民的議論」という言葉が出てきますが、いったいどこで「国民的」議論が行われたことがあるのか・・・って思うんです。

どうですかねえ、NHKさん。

その37に続く

 

 

 

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フィリピン バギオの選挙戦 - 食事を提供してはいけなくなった・・らしい

バギオでも選挙戦真っ盛りなんです。

うちのすぐ前のバランガイ(町内会)ホールはこんな状態・・・

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上の通りで、フィリピンは 早い者勝ちのポスター貼りのようです。

日本みたいに、ポスターの立て看板が、どこに貼るかも指定されて、用意されているわけではない。

まさに、競争社会、自由社会・・・・

そして、今年は、SNSを利用することが出来るようになったみたいでして・・

フェース・ブックでは、いろんな候補者の写真が飛び交っております。

ある女性候補のフェース・ブックに掲載された動画:

https://www.facebook.com/photo.php?v=10151632380098436

こういう動画を使っていいみたいですね。

まさか禁止されている方法じゃないですよね?

こういう方法って、日本よりも進んでいるんじゃないですか?

・・・・

しかし、一番今年から変わった点と言えば、なんといっても食事を提供してはいけない、ってことじゃないでしょうか。

先日、選挙戦が始まったぞ・・とこちらのページに書いたんですけど、

http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2013/04/post-8634.html

当然 食事などが提供されるものと思っていたんです。

演説会に集まってきた人たちを食事でもてなすのが当たり前のフィリピンでしたから・・・

それが、飲み物すらない・・・

3時間の演説会に なんも無し・・ですよ。

「どうなっての???」

と日本人の私ですら おやや? と思っていたんです。

フィリピン人は 一日に5回あるいは6回も食事をするっていうのが常識ですからね。

いろんな家族のお祝いごとで周囲の人を呼んだら食事させるのが当たり前。

誕生日でも主役が皆に食べさせる。

ちょっとした会議なんかでも、必ず軽食というか結構腹いっぱいになってしまうようなスナックがでる。

ボランティア活動みたいな集まりには必ず必要。

日本みたいな手弁当なんてありえない。

文化活動のオープニングなんかでも、絶対食べ物が出る。

食べないでいると、「なぜ食べないの?」と怪訝な顔をされる・・・

・・ってな具合ですからね。

フィリピンで、人が集まるところで、食事が出ないなんてことは 全くもってあり得ないことなんです。

ああ、それなのに、それなのに、

この、今年の選挙から、その肝心の食事が出ない。

・・・

不思議に思っていたら、選挙での食事の饗応が禁止になったんだそうです。

そのニュースをインターネットの日本語の新聞記事で読んだんですけど、

今探しても 見つからない・・・

ご紹介できないのが残念です。

代わりにって言っては恐縮ですが、英語のサイトでは・・・

http://www.rappler.com/nation/politics/elections-2013/19637-24-election-related-bans-taking-place

この中のどの項目が直接 食事関係のことをいっているのか やや分りにくいんですけど、多分これでしょうか:

8. Giving donations or gift in cash or in kind, etc.

ちなみに、うちの下宿のヘルパーさんに聞いたところ、

そういう食事を出し、ひとり何百ペソかのお金をばらまくのが 彼の田舎の町では 当然のことなんだそうです。

今年は どうなっているんでしょうか。

人々に 飯を食わせる能力・度量がある人物が 政治家になる・・・

ってことが選挙の正しい姿・・・???

それとも、立派な理論や思想を 人を納得させるように語ることが出来るひとが 選ばれるべき政治家???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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