自閉症、アスペルバー症候群、そしてNHKのTEDS 思考方法の違い
今から4年前にこんなことを書いたんです・・・・
「外国人の日本語 と アスペルガー症候群」
http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2011/01/post-6145.html
この時には、言語の問題として考えていたんです。
それに、こんなことも考えました・・・
「右脳・左脳と ブッダの仏教の「空」は なにか関係があるのか・・・」
http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2013/12/post-29b6.html
要するに・・・音楽脳と言語脳の話です。
過去にいろいろ考えた これらのことは、あくまでも人間は
「言語」でものを考える・・ということが前提だったんです。
しか~~し、NHKのTEDSを観て、びっくりしました。
Temple Grandin
テンプル・グランディン
The world needs all kinds of minds
「世の中には いろんなタイプの脳が必要だ」
http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/150617.html
上記の動画の中での発言が こちらに翻訳してあります:
http://www.ted.com/talks/temple_grandin_the_world_needs_all_kinds_of_minds/transcript?language=ja
「まず 自閉症とは何かを お話ししましょう 自閉症とは 言語障害の
ある子供から 優秀な科学者や技術者までを含む 一つの大きな連続体です
ここは居心地が良いですね 自閉症の遺伝子ばかりですから 自覚はない
でしょうが... (拍手) 」
「ある特質の連続体なんです オタクをアスペルガーから隔てる 境界線は
どこにあるのでしょう? アインシュタインやモーツァルト ニコラ・
テスラなど 今日であれば みな自閉症と見なされたでしょう 私は自閉症
の子供達を 新エネルギーを発明するような人間に 育てたいんですよ
今朝ちょうどビル・ゲイツが話しましたね 」
「異なる思考法についてお話しします 言語からは離れてください
私は絵で考えます 言葉では考えません 自閉症の脳は 細部に注目します
これは大きい文字か 小さい文字を 識別しなさいというテストです
自閉症の脳は 小さい文字を より早く認識します 」
・・・ここです!
「私は絵で考えます、言葉では考えません」 ってところです。
「今の世の中は概念的な方向に 偏りすぎています 実践するという事から
遠ざかっています 」
「絵で考えるという事は脳内で 映画を観るようなものです 私の脳は
Google画像検索に近い 子供の頃 自分の思考法は変わっていると知らず
みな絵で考えていると思っていました 」
「 私がデザインする過程で出来た点は その設備を自分の脳内で 試運転
出来たという事です コンピュータ内の仮想現実のようにです 」
「視覚型思考」
「私の視覚野には極太の インターネットの幹線が通っていると 冗談を
言ったもんです これはテンソル画像ですが 私のこのインターネット幹線は
比較対照の2倍あります 」
「自閉症の脳は 特定の行動に熱中しがちです ある事に秀でていて ある事に
劣る 私は代数が苦手でした 幾何学などの クラスは許可されませんでした
大きな間違いです 代数が苦手であっても 幾何学や三角法は学べるのです 」
「もう一つは パターン型思考です
より抽象的で エンジニアや プログラマに向いています」
「言語的な脳があります 物知りタイプです 」
「動物は知覚で考える生き物です 言語ではありません 絵で考え
音で考え においで考えます 」
「天才を生む代わりに 社会性の回路を失うんです 思考能力と社会性の
トレードオフですね これが極度に偏ると 全く言語を使わなくなります」
「異なる頭脳と協力する必要があります 将来 このようなタイプの人々を
必要とする時が必ず来ます 」
「初めて石槍を作ったのは アスペルガーの人でしょう もし自閉症が無く
なれば シリコンバレーも終わるでしょうし エネルギー問題も解決され
ないでしょう (拍手) 」
==== なんと驚愕の、素晴らしい話なんでしょうか。
私は人間の思考は すべて言語だと思っていました。
そうじゃないんですね。
画像が連続して動くように視覚で考える人がいる。
画像よりも抽象的なパターンで考える人もいる。
そして、言語で考える人もいる。
そして、人類の大きな変革をもたらしたのは、視覚型あるいは
パターン型思考をするような 変な人たち、天才たちであったのかも
しれない。
・・ってことは、言語が失われた人であっても、
それ以外のツールを使って考えることができるってことですね。
言語はツールのひとつでしかない。
認知症だからと言って、すべてが無くなっているわけではない。
脳梗塞で言語脳が働かなくなったからといって、
全てが無くなったわけでもない、視覚で、未分化の世界を
感じて、その中で感じ、思考できるということになりそうです。
もしかしたら、そういう世界が、ブッダの悟りの世界なのかも
しれないですね・・・
お釈迦様も 天才だったんでしょうから・・・
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