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2015年9月24日 (木)

「誰が誰を好きなのか」がはっきりしない日本語・・・日本語教師症候群

今日、タクシーに乗っていて、ふっと こんなことが頭に浮かんだんです。

一応 日本語教師やってるんで・・・・

「君好きな子がいるんだけど・・・」

 

どういう意味?

1. 「君が好きなタイプの女の子がいるんだけど、紹介しようか。」
   (男が女を好き)

2. 「君が好きだと言っている女の子がいるんだけど、紹介しようか。」

   A: 君を好きだと言っている女の子が、そこに来ているんだけど、
      紹介しようか。
      (女が男を好き)

   B: 「君が好きだ」と言っている女の子が、告白したいって
      そこに来ているんだけど、聞いてあげるかい。
      (女が男を好き)

   C: 君が「好きだといっていた」その女の子が、今そこにいるんだけど、
      紹介しようか。
      (男が女を好き)

3. 「君が」を「君の」に変えると・・・

   「君好きな子がいるんだけど・・・」

   この場合は、上記の意味のうち、1の「男が女を好き」と
   2-Cの「男が女を好き」に該当する。
   「の」にすれば、「男が女を好き」であることがはっきりする。

普通は、「好き」という「な形容詞」を教える時には、

「なに 好きですか。」
「みかんが 好きです。」

「どれ 好きですか。」
「あれが 好きです。」

なんて文型で教えるんですけどね、
これの延長で 「君が好きな女の子が・・・」
って文章をつくると、上に説明したように、ややこしいことになっちゃうんですよねえ。

だから、「誰が誰を好きか」ってことをはっきりしたければ

「君好きな女の子がいるんだけど、紹介しようか」
(女が男を好き)

あるいは逆のケースだったら、

「君好きな女の子がいるんだけど、紹介しようか」
(男が女を好き)

・・ってやらないといけませんねえ。

日本語は文脈で意味を判断する言語だって言われることがあるんですけど、
これもそのひとつでしょうね。

===

似たような例が 古~~い歌にもありましてね・・・・

昭和50年の歌謡曲。
野口五郎が歌ったこの歌・・・・
https://www.youtube.com/watch?v=iOyn07TVH3Q

https://www.youtube.com/watch?v=4l0ylzDTGfM

「改札口で・・・
 あの店で聞かれました、君は どうしているのかと・・・」

この「君」は YOU、あなたではない。
この「君」は SHE、彼女である。

まあ、文脈で分かるんですけどね。

1. あの店で、「あなたは 今 どこに住んで、何をしているの?」
   と聞かれた。

2. あの店で、「あなたの彼女は 今 どこで、どうしているの?」
   と聞かれた。

・・・で、今一度 曲を聞きながら、この「君」は「彼女」だよね・・・と念押しで考えなおしてみると、どうも場合によっては、そうでなくてもよさそうにも思えてくるんですね。

その店のマスターが、もしかして、その彼女から この男のことを聞かされていて、その彼女が男のことを心配してマスターに頼み、 マスターが 「君はその後 彼女とはどうしているの?」 って探りを入れていたりして・・・笑

まあ、深読みってやつですけどね。

・・・ややこしいんだよなあ、日本語って。

===

上記のことを書いた後に、なんとなく後を引いてしまって、
なんか今いち足りないなって、思ったんです。

普通は、「好き」という「な形容詞」を教える時には、

「なにが好きですか。」 (A)
「みかんが好きです。」

「どれが好きですか。」 (B)
「あれが好きです。」

・・・この後に、これが抜けていたんです:

だれ 好きですか。」(C)
A子が 好きです。」

この「だれが」「A子が」ってのが曲者なんですよね。

「だれが 好きですか。」の場面を考えてみると:

1. 「(あなたは) だれが 好きですか。」
   「(私は) A子が 好きです。」

これが、まあ普通なんですけど。

2. 「だれが (B男を) 好きですか。」
   「A子が (B男を) 好きです。」 

 (もっとも、このケースは、「だれが(B男を)好きなんですか」と
  いいそうですけど。 でも、これであっても、
  「(あなたは) だれが 好きなんですか」とも言いますしね。)

要するに、文の どの文節を 省略した会話なのか、分からないんですね。

だから、この「だれが」というのは、主語のことを聞いているのか、
「好き」の対象となっている者のことを聞いているのか・・・

つまり、言いたいことは、(A)と(B)は 主語が人間で、
「好き」の対象は物だから いいんですけど、
(C)の場合は 主語と対象が 人間なんで ややこしくなっちゃうって
ことですよね。

だから、「誰が誰を好きなのか」という問題が出てくるってことかな?

「りんごは みかんが 好きです」
 とか・・・
「これは あれが 好きです」
・・・・ってことは 普通はないですもんね。
ポエムの世界には あるかもしれないけど・・・

・・・と、 一応 そんなことで。

 

 

 

 

 

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2015年9月23日 (水)

「本当の敵は”安全”だ!」 Attack on Titan は安保法制への皮肉?

2015年9月23日・・・フィリピン・バギオのSMシネマで 「進撃の巨人:後編」を観て来ました。

Img_4037_2

初日・・・まあ、普通の日 水曜日のお昼ですからねえ・・

20人ぐらいしか観客はいませんでしたけど。

Img_4048

それに、180ペソっていう料金ですから、なかなか普通の人は高くて無理ですよね。

昼飯代が50ペソぐらいの若い人たちが多いですからね。

貧乏学生も多いし・・・・

Img_4044

後編の感想ですか?

前篇よりも良かったと思います。

一言で乱暴に感想を言えば、

この映画は 「今の日本の安保法制騒動を皮肉っている」・・・って感じがしました。

まあ、いろんな見方があるでしょうけど。

少なくとも、私は原作の漫画もアニメも見ていませんからね。

映画としての出来は、前篇同様 後編の最初の方は なかなか引き込まれずに、どうなっちゃうのかなという感じでしたが、次第に引き込まれていきました。

なんですが、

この 「エンド・オブ・ザ・ワールド」の曲が出てきた時にゃあ、まあ、「きょとん」としちゃいましたね。

https://www.youtube.com/watch?v=vaX0iqyzK7Q

これは、私の年代の爺さんなら、まあ、きょとんとしながらも懐かしさでOKじゃああるんですけどね。

若い人たちには どう受け止められるんでしょうかねえ・・・

映画に対する論評というのは いろんなものがあるんでしょうけど、

今回のこの映画は かなりインターネット上でも 荒れまくって、

5つ星か1つ星かの極端な議論になっているそうな・・・

映画の出来について言えば、特に原作をみた人にとっちゃあ「とんでもない」みたいですし、 映画自体の出来、キャラクターやキャスト、演技力についても 「なにこれ?」というところは多々ありましたが、

私の場合は、内容的に いろいろと考えさせられるものがあって、面白かったんです。

まず、結局 政治というのは 「由らしむべし、知らしむべからず。」 であることを語っているわけですね。

それに対して、「真実が知りたい」と思うのが 特に若い人たちの自然の欲求であるわけで・・・

しかし、この映画の中では、その「真実が知りたい」若い人たちの考え方が二つに割れる。

「知らしむべからず」と考え、世界を牛耳っている特権階級の者たちの体制を、根本からひっくり返そうとする若者たちと、

一方で、それでは、今の体制の中で「家畜」として「安全・安心」の中で生活している人々までも巻き込んで、虐殺するようなことになってはいけない・・・っていう若者たち。

現実の今の世界で喩えるならば、前者は 中東で荒れまくっているISIS(イスラム国)やら、イスラム原理主義のグループなどでしょうか。

そして、今 日本の安保法制騒動で反対の狼煙を上げているのが 多分後者の動きなのでしょう。

しかし、映画の中でも、この後者の若者が一応勝利を収めるわけなんですが、じゃあ、その後はどうなっちゃうの・・・ってところがねえ・・・

もしかしたら、この映画は 元々 この続編を予定しているんじゃないかって、感じちゃったんですねえ。

実際、なんだか余韻のある終わり方でしたもんねえ。

Img_4051

是非、続編を宜しく。

楽しみにしています。

・・・・

こちらのサイトもなかなか含蓄がありますよ:

「、『進撃の巨人』は中華圏でも非常に人気で、香港の雨傘革命でも中国政府の支配・干渉のアイコンとして使われていました。」

http://synodos.jp/newbook/14800

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