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2016年4月14日 (木)

フィリピンの若い女性の作文 「バレテの木」と「精霊のいたずら」?

さて、日本語での作文の宿題。 その第三弾。

今回のタイトルは、 「アムアムリーガン の意味」

なんとも ミステリアスなタイトルですが・・・

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私はカンカナイです。
カンカナイは、コーディリエラ(山岳地域)の民族のひとつです。
カンカナイの文化は面白いことがあります。
その名前は 「アムアムリーガン」 です。
アムアムリーガンの意味は「惑わす」です。

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それは、人が自分の道を、自分がよく知っている道で、見つける
ことができません。
彼は、知らない道をぐるぐる回ってしまいます。
自分が何をしているのか、分からないようです。
彼はどうやら、惑わされています。

それは、私の叔父に起こりました。
彼は地方に住んでいます。 彼の日常の仕事は、牧草地から
家に、牛を連れてくることです。
彼は常に同じ経路を歩きます。
その時は、私の叔父は酔ってしまいました。
そして、だんだん暗くなってきました。

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牛が家に帰ったのに、叔父は帰って来ませんでしたので、
叔母が心配になりました。

叔母は叔父を探しに行きました。
叔母は、叔父が地面に横たわっているのを発見しました。

彼は、バレテの木の近くにいました。
フィリピンの文化の中では、バレテの木は超常現象に
つながります。

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叔母は、何があったのですかと言いました。

彼は、家に帰ることができませんでした。
彼は歩き続けましたが、どこにも達することができませんでした。

疲れて、動揺して、私の叔母が叔父を見つけるまで、彼は
地面で横たわっていました。

これは再び起こりました。 叔父は再び酔いました。
彼はその同じ道を歩きました。 そして、再び家に帰ることが
できませんでした。
彼は家に帰ろうとしましたが、疲れたので、しばらく休みました。
十五分後に家に帰ることができました。

最初は、私の親戚は、叔父が家に帰ることが出来なかった理由は
酔っ払いであるからだと思いました。
しかし、彼は酔っぱらっている時でも、バレテの木がない道は
正しく家に帰ることができます。
だから、叔父は問題ありません。

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古老は、家に帰ることができなかった理由は、バレテの木には
いたずら好きな精霊がいるからだと言いました。

今、酔っていなくても、叔父は決して歩きません。
その道には バレテの木がありますから。

(原作: ダダン)

=== Balete Tree については、こちらでお調べください:

 

Local folklore

In some areas of the country, some people believe that balete trees are dwelling places for supernatural beings like kapre or tikbalang. In some places, sorcery rituals are known performed inside the chambers formed by the tree.[20] Also among others, some superstitious folks suggest not bringing in balete as decorative plants inside a house as they allegedly invite ghosts.[9]

https://en.wikipedia.org/wiki/Balete_tree

 

=== 沖縄には 「ガジュマル」と呼ばれる よく似た木があるようです。

      おまけに、「キジムナー」という妖精みたいなのもいるとか・・・

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%9E%E3%83%AB
  

 

=== ちなみに、太平洋戦争中に 日本軍と米比軍との間で
    激戦が行なわれた場所の名前が 「バレテ峠」と呼ばれて
    います。
    何か、このバレテの木と関係があるのでしょうか。

    
    https://en.wikipedia.org/wiki/Dalton_Pass
    Dalton Pass, also called Balete Pass, is a zigzag
    road and mountain pass that joins the provinces
    of Nueva Ecija and Nueva Vizcaya, in central Luzon
    island of the Philippines.

    http://www.heiwakinen.jp/shiryokan/heiwa/02onketsu/O_02_257_1.pdf
    鉄兵団バレテ峠の死闘

 

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フィリピンの若い女性の作文 「山岳民族の埋葬の風習」

日本語の授業で 作文を宿題にしまして、その第二弾です。

そのタイトルは、 「イゴロット達の埋葬の風習」

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イゴロット(山岳民族)達の埋葬の風習は色々ありますが、
共通する伝統的なこともあります。

病気の人が死ぬ直ぐ前に、親戚は簡単なカンニャオを行ないます。

カンニャオは、結婚、葬式、お米や野菜の収穫、病気、
子供の誕生、古老の誕生日などの時に、豚や牛を食べたり、
タプイ(米の酒)を飲んだり、踊ったり、チャントと言う
神様への歌を歌ったり、ガンサ(鐘)とソリバオ(太鼓)を
使って演奏することです。

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この式典は、鶏を供えて、祖先と死にかけている人を誘います。

死の時は、椅子を作ります。
この椅子は木造で、故人の家の入口の横に置きます。
故人は、家族が伝統的な服を着せて、椅子に座らせて、
藤でつなぎます。
その後、死体の足の前に 火を起こします。

家を公開して、食べ物を作ります。
煙草もタプイ(米の酒)もあります。
故人の家族の財産を使います。
例えば、豚や牛や鶏や米などを食べ切ります。

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供えられた動物や野菜の魂は、故人と一緒にあの世へ行くと
思われています。
葬儀の期間は家族の財産次第です。

埋葬時に、近所の人たちは 休みを取って、集まります。

若い人は夜明けに葬って、お年寄りは夜に葬ります。

お別れの食事を食べたあとで、親戚は別れを告げます。

次に、遺体は椅子から外して、毛布で覆って、
胎児のような姿勢で棺に入れます。

(原作: カレン)

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フィリピンの若い女性が書いた 「サガダのハンギング棺(コフィン)」

日本語の授業で、作文の宿題を出しまして、
地元バギオ市の若い女性たち3名が ルソン島北部山岳地帯の山岳民族
の間に残る伝統的な文化について書いてくれました。

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非常に興味深い内容なので、皆様にもお裾分け。

まず第一弾は
「サガダのハンギング棺」 です。
このハンギング・コフィンは、観光の目玉として有名です。

以下、本人の作文に添削をした後のバージョンでお届けします。

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イゴロット(山岳民族)の人たちの信念は、死者の遺体を高く
揚げて、先祖の霊に近くすることです。
しかし、他の理由もあります。 お年寄りの人たちは埋葬される
ことを恐れています。 土は水を吸収して、死体はすぐに腐ります。

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彼らは、彼らの死体を安全な場所に置きます。
また、犬が死体を食べるようになることを恐れて、
崖の上に高く置かれています。

そして、もうひとつは、昔 首狩りの期間に、カリンガ州と
ボントク州からの勇猛な男たちが、死体の頭を見つけると、
トロフィーのように家に持って帰るからです。

昔、棺の大半は、長さが1メートルしかありませんでした。
死体は胎児のような姿勢にします。 イゴロットの人たちは
人が世界に入ったのと同じ方法で世界を出ると信じています。

故人は木製のサンガジルに座らせます。 サンガジルは「死の椅子」
という意味です。 死体は藤で締めて、その後、毛布で覆います。
死体は、家の玄関に面して配置します。

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死体は、その腐敗臭さを隠すために煙を焚きます。
埋葬する前に、死体は胎児のような姿勢になって、もう一度毛布で
包まれています。 

埋葬の瞬間では、会葬者は死体に触ります。
彼らは、死んだ血液に触れると幸運であると信じています。
死体からの液体は、成功をもたらすと考えられています。
また、死体に触れる人に故人の技能や能力を渡します。

若い男性は崖の側面を登って、その後 棺の内側に死体を配置
します。小さい棺に死体が入らない時は、骨を割って、押入れます。

しかし、今は、その昔からの伝統はすたれてしまいました。

この伝統を守る人びとは 非常に少なくなりました。

(原作: ジェイエル)

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