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2018年4月29日 (日)

可能形「れる」「られる」の教え方はどれがいいのか? 動詞の活用の教え方

 

 

一応日本語教師なんで、教えるたびに ふと「どう教えたらいいかな?」

ってなことを考えるんです。

 

動詞の活用ってのがありますよね。これがなかなか骨でして。

日本語教育の教授法に関する本も何冊か読んだんですけど、

網羅的にすっきりとまとめたものはなかなか見つからない。

 

日本人だったら、いわゆる国文法なるものを覚えさせられるまでもなく

この動詞はこう使うってのが、あまり意識しなくても使えるわけです。

 

ところが、一から覚えなくちゃいけない日本語初級者にとってみれば

どの動詞をどう活用するかってのは なかなか難しい。

 

国文法の活用ってのは、日本語ができる日本人が「へえ~~、そうなのか」

ぐらいに勉強するものなんですが、それを元に作文をするわけでもない。

もうしゃべっているわけだから・・・

 

でも、外国人は動詞を使って作文をしたり、しゃべる場合には

どう使うかをある程度のルールを覚えて使うしかないわけですね。

 

その為に、国文法とは別に 日本語の文法なるものがあるんですねえ。

私はいろいろと教授法を学ぶ中で、文法とは呼ばずに 使う上での

規則性ということで学んだんですけど・・

 

それで、動詞の分類ってのがあるわけです。

教え方は、日本語学校や教授法によって異なるんですねえ。

やっかいと言えば厄介です。

 

それで、以前から気になっていたんで、ここらでちょっと

動詞の活用の教え方にはどんなのがあるのかを整理してみようと思います。

インターネットは便利ですねえ。

いろんな教え方を引用しながら整理してみます。

 

ここでは、いわゆる「ら」抜き言葉をどう教えるかというのがきっかけ

なんで、その点を気にしながら考えていきます。 動詞の可能形です。

つまり、どの動詞が「られる」で、どの動詞が「れる」かってこと。

 

そして、私にとって、教えやすいか、教えにくいかを考えてみます。

 

 

(1) ローマ字で教える

 

まず、「書く」「書ける」と「食べる」「食べられる」の可能形の例

http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/ja/gmod/contents/explanation/074.html

 

グループ1の動詞は辞書形からuをとって-eruをつけます。

例:かく(kaku) kak- + -eru → kakeru かける

 

グループ2の動詞は辞書形からruをとって-rareruをつけます。

例:たべる(taberu) tabe- + -rareru → taberareru たべられる

 

 

http://www.nkc.u-tokyo.ac.jp/study_info/study_info01_02_j.html

辞書形の最後の3つのアルファベットが-eru-iruならばタイプII

そうでなければタイプIというルールです。

 

たとえば「okiru(起きる)」〈get upwake up〉や「neru(寝る)」

go to bed, sleep〉はタイプII、「hanasu(話す)」〈speak〉や

kiku(聞く)」〈listenhear〉はタイプIです。

 

こうして識別した上で、それぞれのタイプのルールに応じて変化させれば

いいわけです。

(「辞書形の最後の3つのアルファベットが-iru-eruなのに、

タイプIであるもの」が存在する、ということなのですが、日本語全体では

結構あるものの、初級の動詞の中ではごくわずかで「帰るreturn・入るenter

走るrun・切るcut・知るknow」の5語、もう少し多めに見ても10語程度です。)

 

=== この教え方は、動詞を3つのグループに分けているので

    易しそうではあるんですが、ローマ字を使って教えるという

    のが私の主義に反するんで、乗り気になれません。

    実は、私は日本語入門コースのオリエンテーションで

    まず二つのことを宣言するんです。

1.  日本語の文法は上級になってから、日本の大学で勉強せよ。

2.  ローマ字は日本語ではない。

・・・なんてことを言っちゃうもんだから、ローマ字は使いません。

 

    ローマ字は国によって発音が違うので、ひらがなやカタカナの音

    をローマ字で表示するのはちと面倒なことがあるからです。

    ただし、ワープロを使うほどのレベルの日本語学習者であれば、

    ローマ字変換を覚えなくてはいけないので、その点では

    あながち全否定ということではないんですけどねえ・・・

 

    それに、3つのグループで教えると、少ないとはいえ、例外が結構

あるし、グループ1の中も結局さらに分類しなくちゃいけないし。 

 

(2)「つ・る・う」「ぬ・ぶ・む」「く・ぐ」「す」「□る」「る」のひらがな

表記の辞書形のグループ分けで教える

 

「つ・・う」: 使う-使おう-使える (-おう は -える)G1 使って

   滑る-滑ろう-滑れる (-ろう は -れる)G1 滑って

   練る-練ろう-練れる (-ろう は -れる)G1 練って

   切る-切ろう-切れる (-ろう は -れる)G1 切って

 

「ぬ・ぶ・む」: 飲む-飲もう-飲める (-もう は -める)G1 飲んで

 

「く・ぐ」: 書く-書こう-書ける (-こう は -ける)G1 書いて

 

「す」:   話す-話そう-話せる (―そう は -せる)G1 話して

 

□る」:食べる-食べよう-食べられる(-よう は -られる)G2 食べ

 

」:   寝る-寝よう-寝られる(-よう は -られる)G2 寝

       着る-着よう-着られる(-よう は -られる)G2 着

 

「する」  する - しよう - される   サ変  して   G3

「来る」  くる - こよう - こられる  カ変  来て   G3

「行く」  いく - いこう - いける   五段  行って

 

http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/ja/gmod/contents/card/043.html

東京外大でも この分類を採用しているが、「行く」については述べていない。

(「〇く」の「て形」を「〇いて」としているが、「行く」は「行って」となる。)

 

上の例示した語彙をみればわかるように、「て形」が「」になるもの

可能形が「られる」になるってことですね。

あるいは、意志形が「よう」になるものは可能形が「られる」となる

とするのが一発でいけそうです。

(「する」「来る」「行く」と「ある」「いる」は例外ですけど・・)

 

=== 私が使っているのは この分類方法なんです。

    一応東京外大もこれを使っているようですけど、何故か

    上記のように「行く」については例外扱いをしていません。

    日本語初心者が覚えるには、辞書形の最後の文字で分類が

    出来るので、使いやすいと思います。

 

    ただし、辞書形の最後の文字が「る」となる動詞が3つの

    グループにまたがるので、そこの判別がネックですね。

    「切る」と「着る」みたいに同音異義語が異なるグループなんで、

    漢字を覚えないとどうにもなりませんからねえ。

    なんで日本語はこんな面倒なことになっちまったんでしょうかねえ。

 

 

(3) 下一段・五段活用などの動詞の分類で教える (国文法方式)

 

未然形―連用形―終止形―連体形―仮定形―命令形

(つまり、日本語文法での「て形」や「意志形」がない

 

●五段活用(文語では四段活用)

・活用の法則性:

活用語尾が「a・i・u・u・e・e」と、「aiue」音で変化

 

書かない-書きます-書く-書く時-書けば-書け-(書こう)書いて

行かない-行きます-行く-行く時-行けば-行け-(行こう)行って

(「行く」は国文法では五段活用に入っているが、「て」形では違ってくる。)

 

●上一段活用

・「きる(着る)」、「みる(見る)」、「にる(似る・煮る)」、
    「いる(射る)」

着ない-着ます-着る-着る時-着れば-着れ―(着よう)

 

●下一段活用

・「見える」「得る(える)」「捨てる」「寝る」「食べる」「入れる」

えない-えます-える-える時-えれば-えろ-(えよう)

寝る-寝ます-寝る-寝る時-寝れば-寝ろ-(寝よう)

 

●カ行変格活用

・「来る」だけ

こない-きます-くる-くる時-くれば-こい-(こよう)

 

●サ行変格活用

・「する」だけ

しない-します-する-する時-すれば-しろ-(しよう)

 

●ナ行変格活用

古い文語の「死ぬ」「往(去)ぬ」の2語だけ

 

●ラ行変格活用

古い文語の「あり」「をり」「はべり」「いますがり」の4語だけ

 

●上二段活用

・活用の法則性:活用語尾が「i・i・u・uる・uれ・iよ」と、

「i・u」音で変化

(「起く」「恋ふ」など古い文語

 

●下二段活用

・活用の法則性:活用語尾が「e・e・u・uる・uれ・eよ」と、

「u・e」音で変化

(「消ゆ」「与ふ」など古い文語、口語は「得る」ぐらいしかない。)

えない-えます-うる-うる時-うれば-えよ-(えよう)

 

=== この国文法の活用分類は、古い文語を基本にして分類されて

    いるような感じなので、日本語学習者にとっては理解

    しにくいし、作文などで動詞を使って書いていくには

    使いにくいですね。

 

    上にも書いたように、日本語文法でいう「て形」や「意志形」

    が分類するときの形に入っていないのが困ります。

    元々国文法と日本語の文法は発想が異なりますからねえ。

    結論的には、外国人に日本語を教える時には役に立たない

    って話です。

 

(4) 3つのグループで教える

 

日本語学校では動詞を3つのグループに分けています。

日本人が習った文法用語/学習者に教える文法用語

五段活用動詞/動詞Ⅰグループ

上一段活用動詞/動詞Ⅱグループ 

下一段活用動詞/動詞Ⅱグループ

カ行変格活用動詞 「来る」/動詞グループ

サ行変格活用動詞 「する」/動詞グループ

「行く」については どうするの??

 

☆辞書形が「る」で終わっていなければ1グループ

☆「る」で終わっている動詞は、「て形」にしたとき小さい「っ」が出てくれば1グループです。------

 

=== これは グループ分けとしては(1)と同じです。

    国文法での分類をベースに 日本語文法でのグループ分けを

    しています。

    日本語学習者が使う国語辞典であっても、動詞の分類は

    国文法での分類表示、例えば(動他五)みたいな書き方なので、

    辞書の使い方に慣れていればいいかもしれないですね。

 

    「☆「る」で終わっている動詞は、「て形」にしたとき小さい「っ」

が出てくれば1グループです。」と書いてあるんですが、

学習者にとってみれば、どの動詞が「て形」にするときに

「って」となるのかが分からないんだから、そこが

困るんですよねえ・・・・

 

つまり、「切る」が辞書で(動他五)って書いてあれば、て形が

「切って」になることが読み取れるということ。 分かる順序が

逆だもの。

日本人の視点からじゃなくて、日本語初心者の外国人の

視点で 作文で動詞を使う時のことを考えて欲しいなあ。

 

=== ってことでですね、結局 わたくし的には

    慣れ親しんだ 上記(2)のやり方をもっと洗練していく

    しかないのかなあ~~ということになります。

    ただし、他のやり方も 上級段階でどう教えるかということを

考えれば、学習者のそれまでの勉強の仕方を踏まえて

工夫するのが良さそうです。

 

以上、あちこちからのコピペで 私なりにまとめてみました。

間違いがありましたら、ご教授ください。

 

 

 

 

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コメント


Asukal様

駐在員時代にはバギオで家庭教師の先生から タガログ語と英語を学んだんですが、その後日本に引き揚げて数年。 タガログ語はすっかり忘れ、今ではやる気すら失せました。
まあ、さぼり性だということなんですが。

フィリピンの人たちは耳がいいんでしょうね。
日本人より外国語習得能力は高いと思います。
ですが、耳学問だけだと、敬語などを含むいわゆる標準的な日本語が身に付かず お里が知れてしまう危険性があります。

日本語がしゃべれるから日本語教師として雇って欲しいということで、面接をしたことがありますが、四国の漁村の方言だとかで、読み書きもできず 採用は出来ませんでした。

それに、日本語を教えてきて経験的に分かったのは、30歳を超えると 外国語習得はかなり難しくなるということです。
40歳を超えると絶望的です。
若い人たちは 本当に吸収力が凄いです。

====
Magandan gabi po.Ako ay si Asukal.kumusta kayo・・

なぁん~~て(笑)
私はもう古い世代なので、当時の中学では文法も授業科目でありました。ただ何故ちゃんと喋れる日本語をワザワザこんなに難しく教えられないとアカンのやと、憤ったクチでした(笑)

だから外国の方(特にフィリピンの方)が分法から日本語を果たして学べるのか?それが心配として先立ちます。事実、我が国に来て生活に慣れるフィリピン人は皆、周囲から覚えて行きます。書ける方は50音から始め、かな、カナ、漢字と語彙を増やされます。

立場代えて考えて、英語学習でもやはり文法があり、当時の先生は「ゼロから学ぶには文法が必要」との事でした。文字通り勉強(強いて勉ずる)でした。でも慣れてそれなりに使えたのは仕事や家内との間のやり取りで「必要に迫られてから」でした。そいや古文も古文法!

苦労した記憶のみがあります(苦笑)
質の低いコメントで失礼しました。
なお、タガログは津田先生のテキストと聞き覚え((笑))

投稿: Asukal | 2018年5月 5日 (土) 02時51分

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