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2018年2月 8日 (木)

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読む - その5

 

 

 

矢部宏治著 集英社インターナショナル

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」

を読んでいます・・・・

 

「安保村の謎」で副題が「昭和天皇と日本国憲法」の続きです。

 

 

さすがに日本国憲法という話は長いです。

・・・で、誰が書いたのかという点では、いろいろ議論が

あるようなんですが、この本では、

 

― 「書いた」のは100パーセント GHQだった

 

・・・と断定しています。

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が・・「書いた」にカッコがついているところがミソなんですね。

 

― なぜならGHQ自身が、1949年にそのことを本に書いて

  公表しているからです。

 

― 1946年の2月4日から12日にかけて、GHQ

  9日間で日本国憲法の草案を書きました。

  ・・・ケーディス大佐を中心に、25人のアメリカ陸軍

  の軍人たちが、11の章ごとに分かれて執筆した。

 

― 「自分たちが憲法草案を書いたことに関する一切の言及

  を、メディアや手紙でおこなうことを禁じた」と公表している。

 

・・・ 上のようなわけで、書いたのはGHQというのは

明確なんですけど、この著者は 今までの左派の考え方を

批判して次のように述べています。

 

― 「内容が良ければ、だれが書いたかなんて、どうでも

  いいんだ」などと言います。

  よくありません。 それはまったくのまちがいです。

  憲法というのは国家を運営するうえでの原理原則、

  根幹です。 そこにあきらかなウソがあっては、

  枝葉の部分はめちゃくちゃになってしまうのです。

  それがいまの日本なのです。

 

・・・これはもっともなことだと思います。

実際にそういう状況になってしまっていますしね。

 

 

― こうしてGHQが書いたという事実を隠したうえに

日本の「法学」を組み立ててしまったため、戦後の日本社会

の法的な基礎は本当に脆弱なものになりました。

 

― この点は、社会科学の先進国であるドイツやフランスを

  見習う必要があります。 日本は・・・・政治指導者たちが

  論理的思考が苦手だという点だけは、どうごまかすことも

  できません。

 

― ドイツは政治指導者や知識人がすぐれていた。

  まず占領中はいくら言われても絶対に正式な憲法をつくらず、

  1949年5月の独立時に各州の議会代表会議によって

  基本法という形で「暫定憲法」を定め、そのなかに、

  「この基本法は、ドイツ国民が自由な決定により議決した

  憲法が施行される日に、その効力を失う」という条文を

  入れています。

 

・・・ ああ、残念無念なことですねえ。

日本語教師としては、日本語という言葉が論理的じゃないという

話はよく聞くことなんですが、政治指導者の論理的思考が

まずダメって話ですか。

ってことはですよ、今も同じ状況だとしたら、今憲法改正を

やったって ろくなもんは出来ないってことになりませんか。

まず、政治指導者を再教育して論理的思考ができるように

しなくちゃいけない??

 

実はね、日本語事態が外交にも向いていないという学者だって

いるんですよ。 困ったもんです。

 

でも、もし言語的に日本語にはそういう問題があるとすれば、

英語で草案が書かれたってのはもしかして正解?

あとは それを日本人が考えて、日本人がつくればいいってこと?

 

 

― 現在、「日本国憲法はGHQが書いた」という事実を否定して

  いるのは、世界で日本の左派だけです。 ここに現在の

  日本の主権喪失状態が、アメリカのせいではなく、日本人

  地震の問題だという理由があります。 本当は論争になる

  はずがない話なのです。

 

― 連合国の中には、日本の天皇も裁判にかけろという声が

  根強くあったわけです。 アメリカ国民のなかにも有罪にしろ

  という声が多かった。

  そうした事態を避けるために、「天皇も日本も将来絶対に

  軍事的脅威になる可能性はない」という形で新しい憲法を

  つくる必要が、どうしてもあったわけです。

 

・・・ つまり、憲法をつくることも 戦争だったわけですね。

マッカーサーも天皇を上手につかって、アメリカ兵を死なせないで

済むようなやり方を考えていた。

戦後処理を上手くやるためのひとつの手段になっていた。

だから日本国民の意志を反映しないまま、ドタバタと作った。

 

― アメリカ国務省や米軍に関する機密解禁文書を読んできた

  経験からすると、彼らは最重要のミッションをあたえられた

  とき、徹底的にロジカルに行動します。 あらゆる手段を

  使って敵の情報を集め、分析し、次の行動を予想して、

  なにがあっても負けないという体制をつくってから動き始める

  のです。

 

― 占領軍が被占領国の憲法草案を執筆し、それを被占領国自身が

  作成したことにした。 それは西側諸国では他にほとんど

  類例のない、きわめて異常な出来事である。

  ・・・議論も許さない「絶対護憲主義」は、しょせん戦術論

  でしかありません。

 

・・・ この点は 私も同意です。

絶対反対は戦術でしかないと思います。

その前によって立つべき信念を憲法草案として持っておかなくては

いけないと思います。

解釈改憲でになった憲法を自分たちはどう立て直すのかを

きっちり議論し、それぞれの党が、それこそ敵をしっかり分析して、

論理的な議論を国会でやるべきだと思います。

 

・・・でもなあ、国会って、相手の話を聞かない場だからなあ、

日本の場合は・・・ああ、絶望的・・・・

 

 

― 当時まだ39歳と若かったケーディスは、あくまで本国の

  政府が決めた大きな方針の枠内ではあるものの、理想主義的

  な見地から「新しい時代の、模範になるような憲法を

  つくりたい」と強く思っていたことでしょう。

 

― 「九条をつくったアメリカ側の目的は 日本を永久に

  武装解除されたままにしておくことでした。 ただ自国を

  保存する権利は残しておく。」

 

― 「人類究極の理想」を憲法に書き込もうとした。また、

  天皇という君主をのこしながら、完全な民主主義国として

  再出発することも憲法に書かなければならなかった。

 

・・・ そうですか、39歳の米軍の男が一人で書いた

んですか。 凄いですね。

ってことは、今の日本の40前後の人たちにも書けるという

ことになりませんか。

30歳から50歳までの日本人を集めて、まったく新しい

日本国憲法を草案してもらいましょうよ。

手垢にまみれて ボロボロになった今の憲法は忘れましょう。

ジジイは引っ込んでろ・・・って感じでいいんじゃないですか?

ところで、明治維新に憲法を作った人たちは何歳ぐらい

だったんですかね??

 

― 憲法についての日本の悲劇は、「悪く変える」つまり

  「人権を後退させよう」という勢力と、

  「指一本ふれてはいけない」という勢力しかいないことです。

  「良く変える」という当然の勢力がいない。

 

・・・はい、私はその「いない」勢力の一人です。

勢力にはならないか・・・残念。

本音を言うとですね、「立憲」民主党には期待はしているんです。

一応「立憲」と言っていますからね。

ただ、今のところ、その中身が見えませんけど・・・

 

立憲民主党が新しい憲法草案をつくったら賛成するかも。

 

私は自衛隊に反対じゃないですよ。

なにせ海軍の町 佐世保うまれですからねえ。

・・関係ないか。

 

― 事実を公開するアメリカと、隠蔽したまま進んでいく日本

 

― ひとりの人間にたとえて考えてみてください。

  そもそも過去の記憶がなければ、個人としての統合性

  がたもてるはずはありません。

  現在の日本の混迷の大きな原因のひとつは、国家全体が

  過去の記憶を隠蔽・廃棄し、その当然の結果として

  インテグリティを喪失した状態になっているというところに

  あるのです。

 

― なぜ日本人は自分たちで まともな憲法を書けないのか

 

 

・・・・ 日本全国で、高校生以上の人たちで、

まあ、せいぜい50歳以下でいいと思うけど、

「新憲法草案コンテスト」ってのをやったらいいんじゃね?

高校生・大学生は全員に強制する。

「お前たちが今後生きていく日本なんだから お前たちが作れ」

と国の命令でコンテストに参加させる。

コンテストに参加しない輩には 災害があった時に

強制的に災害救援隊に徴兵する・・・なんてどう?

あたまを使わない奴は身体を張って国の為に尽くせ、

という何とか主義・・・ははは

 

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=== その6 に続く ===

 

 

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2018年2月 7日 (水)

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読む - その4

 

 

矢部宏治著 集英社インターナショナル

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」

を読んでいます・・・・

 

 

次の章は 「安保村の謎」で副題が「昭和天皇と日本国憲法」

となっています。難しそうです。

 

ちなみに、私が天皇皇后両陛下にどんな感覚を持っているかと

いいますと、もちろん戦後生まれですから、いわゆる象徴としての

天皇しか知らないわけです。

戦後の昭和天皇と平成天皇ですね。

 

なので、天皇陛下バンザイと言うのは抵抗がありますし、

現人神的に崇拝するというようなことはありません。

おそらく一般的なイメージと同じく、普通の日本人の

良心を体現して、国内や国外での公務をされている姿を

尊敬していると言えばいいかもしれません。

 

2016年の一月に、両陛下がフィリピンを公式訪問され、

たまたま偶然にも日本人会のメンバーであったので、

生まれて初めて生で両陛下にお会いし、二言三言言葉を交わす

ことが出来ました。

 

その時の様子はこちらに書いています。

「天皇・皇后両陛下のフィリピン訪問と「御接見」」 

http://janl.exblog.jp/22333650/

 

もちろん、ご接見の場ですので、写真撮影はご法度でした。

 

この時につくづく感じたんですが、両陛下のお仕事は本当に

大変なことだなあと思いました。

あれだけのご高齢でありながら、こんなに過密スケジュールで、

多くの人たちに丁寧に応じて言葉を交わされているのを見ると

よほどの体力と気力がなければ務まらないと・・・

 

さて、そこで、この本に書かれている昭和天皇には

第二次世界大戦の前後にどのようなことがあったのか。

そしてそれが、どのように日本国憲法を形作ったかを見ていき

ましょう。

001a

 

 

― これまでアメリカ国務省による最高裁への秘密工作や、

  安保条約改定後も在日米軍の基地使用の権利に変更はない

  とした「基地権密約」のような衝撃的な事実が、アメリカ

  政府の公文書という第一級資料によってあきらかになって

  います。こうした場合普通の国ならもちろん徹底した

  調査をおこないます。

 

― ところが日本の場合、ほとんど調査することがなく、・・・

 

・・・ ここでは、日本ではなく、アメリカで公開された資料

に基づき、密約があることが明確であるにもかかわらず、

日本では むにゃむにゃと誤魔化して無かったことにしちゃう

という話です。

まあ、今でも国会でそんなことが白昼堂々まかり通っています

から さもありなん・・なんですけどね。

 

― 沖縄へのオスプレイの配備・・・・・アメリカ本国では、

  住宅の上を飛ぶのは論外として、野生のコウモリに悪い

  影響があるといった理由でさえ、訓練が中止になって

  いるのですから・・・・

 

― なぜ私たち日本人は、ここまでのべてきたような

  「あきらかにおかしな状況」を自分たちの手で正す

  ことができないのか。 その原因はどこにあるのか。

 

・・・ まさにこの点なんですね。

なぜ 日本人はこんなことになってしまっているのか。

そこに第二次世界大戦の時の天皇と日本国憲法の話が

からんでくるわけです。

 

 

-     2012年4月に自民党が発表した憲法改正草案でした。

  この草案を見て、国連の人権理事会をはじめ、世界中の

  有識者たちが腰を抜かすほど驚いたのです。

  「これは何世紀前の憲法なのですか」と。

  近代憲法というのは、権力者が国民に向かって

  「このように暮らせ」と命令するためのものではなく、

  あくまでも主権者である国民が、権力者が自分たちの

  人権を侵害しないよう、しばりをかけるために存在する。

  これを「立憲主義」といいます。

 

― かつてダグラス・マッカーサーが日本人のことを、

  「近代文明の尺度で測れば、十二歳の少年くらいでしょう」

  と言ったことは有名ですが・・・・

 

・・・ 憲法や法律の条文をどのように読めばいいのか

私にはなかなか難しい問題ですが、権力者の為の憲法という

内容になっている草案だとすれば、それは鼻で笑うしかない

ですね。

 

― 原子力村の経済規模が年間二兆円とすれば、安保村の

  経済規模はなんと年間五三十兆円、つまり日本のGDP

  すべてといっていい。

  なぜなら占領が終わって新たに独立を回復したとき、日本は

  日米安保体制を中心に国をつくった。

  安保村とは、戦後の日本社会そのものだからです。

 

・・・  この経済規模をどう計算したのかは分からないんですが、

もしこれが本当なら、どうにもならん・・ってことですか??

 

― そうした日米安保中心の国づくり、もっとはっきり言えば、

  軍事・外交面での徹底した対米従属路線をつくったのが、

  実は昭和天皇とその側近グループでした。

  それがアメリカ側の公開資料でわかっている。

 

・・・ さて、いよいよ核心の部分に入っていきますよ。

今 台所で 鍋を火にかけているあなた・・・

ちょっと火を止めておいた方がいいんじゃないかと思いますよ。

 

 

― 「日本国天皇ヒロヒトの身柄の処遇」というアメリカ政府の

  基本政策文書にも、10月8日付の結論として、

  「ヒロヒトは、戦争犯罪人として逮捕・裁判・処罰は

  まぬがれない」と書かれていました。

 

― 「日本本土への無血侵攻を達成するためには、われわれは

  天皇の協力を要求した。 天皇の命令により、全日本軍の

  700万人もの兵士が武器を捨て、すみやかに動員解除され

  つつある。 そのことで何万何十万ものアメリカ人の死傷が

  避けられ、戦争は予定よりもはるかに早く終結した。

  天皇をそのように利用しながら戦争犯罪人として裁くなら、

  日本国民の眼には裏切りと映るだろう・・・・」

 

・・・ と言う事になって、「免責」とされたようです。

確かに、日本人的に言っても、もし天皇が全責任を負って

処刑されたりしていたら、日本はどんなことになっていたか

想像もつかないですね。

 

― そもそも昭和天皇自身が、自分に戦争責任があることは一番

  よくわかっていて、敗戦後、何度も退位して責任をとろうと

  しています。・・・・しかし結局、マッカーサーが退位させ

  なかったわけです。

 

― 1942年9月の段階ですでに、

戦争に勝ったあとは日本に、「ヒロヒトを中心とした傀儡政権」

  をつくれば、アメリカの国益にかなうという提案を陸軍省に

  対しておこなっていました。

 

・・・ アメリカは凄いですね。 戦争の始めっから、

勝つことを前提に その後どうするかを決めていたって言うん

ですからねえ。

日本の場合はどうだったんでしょうねえ。 負けたらどうする

というプランはあったんでしょうかねえ。

・・・まあ、なかったから こんなことになってんでしょうけど。

 

 

― 同じ日に結ばれたサンフランシスコ講和条約に

  日本側代表六人全員がサインしたのに対し、

日米安保条約には吉田茂ただひとりがサインしたことは

  よく知られていますが、理由は非常に単純で、そもそも

  日本語の条文がなかったので、ほかの五人の代表は

  安保条約の内容をほとんどわかっていなかったのです。

 

― 日本国憲法の草案も最初は英語で書かれていました。

  ・・・敗戦翌年の1946年1月1日、昭和天皇が

  人間宣言を出します。 これも最初は英文で書かれて

  いました。

 

・・・・あじゃじゃじゃ・・日本語惨敗だったんですねえ。

それじゃあ話にもなんにもなりゃしない。

日本の若い人たちよ。 英語ぐらいは勉強しといてね。

またアメリカに負けるかもしれないんだから・・・

 

― 皇居はなぜ爆撃されなかったのか。

  皇居への攻撃は、大多数の日本国民が天皇個人に対して

  いだいている忠誠心を傷つけ、日本国民の戦争続行の意志

  を高める結果となるだろう。

 

・・・ こういう言わば文科系的分析まで周到にやっている

ところがアメリカの凄さですかねえ。 物理的に破壊する

計画だけじゃなくて、心理的効果まで徹底してプランして

いるんだもんなあ。 負けるわけだ・・・・

 

― 戦後、CIAの実質的な創設者となる アレン・ウェルシュ・

  ダレスだったということです。

  ・・・このあと1950年代に冷戦期のアメリカの世界

  戦略を支え、「反共」を軸としたその戦略に、日本も半ば

  積極的に組み込まれていくことになります。

 

― つまり天皇と皇室の運命は、これから天皇自身がどう行動

  するかにかかっている。

 

― 昭和天皇にとっても、終戦の「ご聖断」につづく生涯最大の

  賭けだったと思います。 マッカーサーがそのことに驚き

  昭和天皇の態度や資質を高く評価したことは事実だと

  思います。

  ・・・その結果・・・「アメリカ占領政策=日本の国家

  再生計画」という共同プロジェクトを進めていくことに

  なるのです。 それはまた、「天皇+米軍」という、

  安保村の基本構造が誕生した瞬間でもありました。

 

・・・ ここで、天皇と占領政策、そして 日本国憲法の

関係がしっかりと形作られて行くわけですね。

 

 

― 敗戦翌年の五月には東京裁判が始まることになっていて、

  うかうかしていると昭和天皇が起訴されて戦争犯罪人と

  なってしまう可能性も残されていた。ですから基本的には

  人間宣言も日本国憲法も、この時期に急いでつくられた

  最大の目的は、天皇を東京裁判にかけないように、国際世論

  を誘導するところにあったのです。

 

― GHQ民間情報教育局のカーミット・R・ダイク局長が、

  ・・・「天皇はみずから国内を広く巡行されて、国民の

  声に耳をかたむけられるべきである」という意向も伝え

  られます。・・・・天皇巡行です。

 

― 当時の日本の庶民にとって、天皇がどれほど大きな存在

  だったかわかります。 その天皇が主導して、こうした

  日米合作の戦後体制を築いた。 だからそれから70年

  たって、いくら矛盾が露呈しても、安保村の基本構造が

  非常に変えにくいということがあるのです。

 

・・・ つまり、天皇は自らの命や皇室の存続との引き換えに、

占領政策の道具として使われたということでしょうか。

しかし、それにしても、その基本構造が70年経っても

国民の力で変えられないほどになってしまった理由は

どこにあるのでしょうね。

錦の御旗という思いが日本人の心の底辺に沈殿していると

いうことなのでしょうか。

 

 

― 敗戦後もなお天皇制が、そして天皇制日本が、ふたたび

  存続していくためには、天皇が神であることを否定するだけ

  でなく、「この(軍部が暴走した間違った時代、突然変異的な

  時代)」とする歴史観がどうしても必要だった。

  ・・・こうして戦前戦中の軍国主義に関して、悪かったのは

  軍部の暴走だけだったとするこの日米合作の歴史観を、

  日本国民も受け入れてきました。

 

・・・・これは司馬遼太郎の歴史観と同じだと書いてあります。

そして著者は、それは少し違うのではないかとも言っています。

明治時代がすべて良かったとは言い切れないと。

私は近現代史はほとんど知りませんから自分の考えというものは

ありませんが、以前から何かちょっとした違和感があるのは

事実です。

何故かといえば、私の母は聞くところによれば、いわゆる

愛国少女だったし、バギオ市で会った当時小学生だった方も

大日本帝国イケイケみたいな高揚感があったと聞かされたから

です。 そして私の父は満州鉄道関係の商社で働いていた。

軍部だけの独走だったと言い切ると、国民は総無責任

ということを認めなくてはならなくなると思うからです。

 

 

― 重要なのは、第二次大戦後の世界において、主権国家が

  憲法に条文として書き込んでしまえば、それほど強いもの

  はないということです。

  ・・・「主権平等の原則」は、国連憲章でアメリカ自身が

  示した戦後世界の大原則でした。 ですから一度憲法に

  書き込んでしまえば、いくら超大国でもどうすることもできない。

  憲法は、力の弱い国が強い国に立ち向かうための最大の武器

  なのです。

 

― フィリピンはその武器を使いました。

  憲法改正で1992年に米軍を完全撤退させています。

  フィリピンという国は、戦前はアメリカの本当の植民地で、

  だから独立したあとも、沖縄などくらべものにならないほど

  巨大な米軍基地がいくつもありました。

 

― 重要なのはその時点で、東南アジア10か国に外国軍基地は

  ひとつもなくなったという事実です。

  ・・・欧米列強による東南アジアの植民地支配の歴史に、

  ついに終止符が打たれたということでもありました。

 

・・・  従って、日本は世界第二位の経済大国であった頃から

今に至るまで、実質植民地状態から抜け出ることが出来なかった

と言うことになりそうです。

 

もしかして、これも、英語ができない日本人と 英語ができる

フィリピン人の差なのでしょうか??

アメリカ人の考え方まで分かっていたフィリピン人だからこそ

アメリカ人の弱点も知っていたということですかねえ・・・・

 

実際のところ、フィリピンは二重国籍を認めていて、

アメリカとフィリピンの両方を持っている人は多いですからねえ。

それに、フィリピン人の退役軍人と言えば、アメリカ軍として

沖縄で勤務していた人も大勢いるようですし。

 

 

=== その5 に続く ===

 

 

 

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2018年2月 6日 (火)

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読む - その3

 

 

矢部宏治著 集英社インターナショナル

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」

を読んでいます・・・・

 

007  

 

さて、今日は 「福島の謎」の部分です。

 

東日本大震災から1年ほど後に、私は被災地ツアーというやつで

あちこち見て廻りました。

基本的には観光ツアーみたいなものでしたが、それでも

被災地の人にとっては 来てもらうと助かるというような

話もありましたし、我々としても必ず見ておくべきものだと

現地で思いました。

 

その時の感想はこちらに書いていますので、ご覧になってください:

http://baguio.cocolog-nifty.com/nihongo/2012/05/post-671f.html

 

その後、いかに鈍感な日本人とは言っても、意識は大きく

変わるだろうと思っていたんですが・・・・

どうも、日本人というのは目的に向かってロジカルに考える

ということが出来ない国民なのかなとがっかりしているんです。

 

「人の噂も七十五日」なんて言葉や「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とか

いう言葉がありますが、どうも日本人は「しょうがない」とか言って

雰囲気に流されたり、忘れたり、思考停止したりする癖があるらしい。

 

で、この本を読んで、福島で起こったことを思い出し、

その裏側に潜んでいる諦めの原因を読んでいこうと思います。

 

この章の副題は

「日本はなぜ、原発をとめられないのか」となっています。

 

― いくら室内をふいても、またもとにもどってしまう放射線

  の数値。 とくに小さなお子さんをもつお母さん方の

  苦しみは、まさに言葉では言い尽くせないものがあったでしょう。

 

― 少し事態が落ち着いてくると、被災者たちは信じられない

  出来事に次々と直面することになったのです。

  なかでも、もっともおかしかったのは、これほどの歴史的

  大事故を起こし、無数の人々の家や田畑を奪っておきながら、

  その責任を問われた人物がひとりもいなかったということでした。

 

― おそらく普通の国なら半年もたたないうちに大訴訟団が結成

  され、空前の損害賠償請求が東京電力に対しておこなわれた

  はずです。

  しかし日本ではそうならなかった。

  ・・・それはいまの日本社会では、いくら訴訟をして

  「お上にたてついて」も、最高裁まで行ったら必ず負ける

  という現実を、みんなよくわかっているからでしょう。

 

― チェルノブイリで起きたように、先天性障害や心臓病に

  なった子供たちも数多くあらわれることが予想される。

  裁判所がそれを認めているのです。

  しかし、それでも子どもを救うための行政措置をとる必要は

  ないという判決が出てしまった。

 

― 「当裁判所は、(関西電力側が展開したような)きわめて多数の

  人の生存そのものに関わる権利と、電気代の高い低いの

  問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の

  当否を判断すること自体、法的には許されないことであると

  考えている」

  日本の司法は、まだ死んではいなかった。

  しかし・・・少なくとも最高裁までいったら、それが必ず

  くつがえることを、みんなよくわかっているからです。

 

 

・・・ ここですよね。 私が腹に据えかねるのは。

国の政権というのは国民から選ばれて、国民を守るために

あるんじゃないのか・・って思うわけですよ。

こんな私は 極右でも極左でもいいんですけど、

とにかく不可解極まりないと思うんです。

 

それで、こんなに理不尽なことになってしまう裏側に

何があるのかって話です。

 

 

― 福島原発事故という巨大な出来事の全貌があきらなになる

  には、まだまだ長い時間が必要です。政府はもちろん

  情報を隠蔽しつづけるはずですし、米軍基地問題のように、

  関連するアメリカの機密文書が公開されるまでには、

  三十年近くかかります。

 

― 歴史的経緯がきれいに解明されたとき、すでに日本全土が

  放射能で汚染されていては意味がない・・・・

 

・・・ まさに、この情報開示の問題が大きいと思います。

アメリカはその点、遅くはなってもちゃんと公開する。

でも、日本は みみっちい情報まで 無いとか廃棄したとか

姑息なことばっかりやっているし、公開されたら真っ黒けと

いうのがフツーになっちゃってますよね。

 

もっとも、まともな議論をしたり、ロジカルな文書でもなく、

なんだか言語明瞭意味不明なことが好きな人たちだから

書かれていることが真実だなんて信用もできないかな?

 

ともあれ、

とてもとても、自由で民主的な国とは 恥ずかしくて言えない。

確か そんな名前の政党もあったようですけど・・・

(とりあえず ここで断っておきますが、今の現存する

 政党はいずれも 信用できません。 だって、公約したって

選挙が終わったら すっかり忘れるんだもん。残念です。)

 

― 日本の憲法よりも上位にあることが確定している。

  ・・・そうしたウラ側の「最高法規」が積み重なって

  いるのです。

  この「密約法体系」の存在を考えに入れて議論しないと、

  ・・・「なぜ沖縄や福島で起きているあきらかな人権侵害

  がストップできないのか」・・・ということが、

  まったくわからなくなってしまうのです。

 

― 問題は占領の終結後、それがどう変わったかです。

  サンフランシスコ講和条約と日米安保条約を同時に結び、

  1952年に独立を回復したはずの日本の実態はどう

  だったのか。

  答えは「依然として、軍事占領状態が継続した」ということ

  になります。 沖縄だけの話ではありません。

 

― そもそも現在沖縄にある基地は、すべて米軍によって

  強制的に奪われた土地につくられたものです。

  ・・・ もし今回、辺野古での基地建設を認めてしまったら、

  それは沖縄の歴史上初めて県民が、米軍基地の存在を

  みずから容認するということになってしまう。

 

・・・・ この辺野古の問題の大事なポイントが書かれているん

ですが、昨日の市長選挙の結果をみると、理不尽な日本政府に

押し倒されたという雰囲気ですね。

 

それはとりもなおさず、日本政府がアメリカに負けたということ

のように、私には見えます。

 

しかし、この後、この本には その「ウラ」の日本政府の話が

詳しく書かれているんです。

それは、じっくり本を買って読んでもらうとして、

私が気になったところを引用します。

 

 

― 「外国軍が駐留している国は独立国ではない」という事実です。

  だからみんな必死になって外国軍を追い出そうとします。

  ・・・フィリピンやイラクがそうです。

  フィリピンは憲法改正によって、1992年に米軍を完全

  撤退させました。

  イラクもそうです。 あれほどボロ負けしたイラク戦争から

  わずか8年で、米軍を完全撤退させています。

 

― 「自国内の外国軍に、ほとんど無制限に近い行動の自由を

  許可すること」 と、 「民主的な法治国家であること」は、

  絶対に両立しないからです。

  その大きな矛盾を隠すために、「戦後日本」という国は、国家の

  もっとも重要なセクションに分厚い裏マニュアルを必要とする

  ようになりました。

  ・・・ 独立した法治国家であるはずの日本の国内で、

  米軍および米兵に事実上の「治外法権」をあたえるために

  つくられた裏マニュアルです。

 

― こうした形で司法への違法な介入が繰り返された結果、

  国家の中枢にいる外務官僚や法務官僚たちが、オモテ側の

  法体系を尊重しなくなってしまったのです。

 

 

・・・・ さあ、みなさんお立合い。

これでもあなたは この日本という国に絶望しませんか???

我々の日本は 憲法で動いているわけじゃないんですってよ!!

・・・まあ、昔から訳の分からん「解釈改憲」ってのが

ありますけどね。

つまりは、解釈改憲で、オモテの憲法をウラの憲法に合わせよう

としてきたんでしょうかねえ。

 

そんな憲法なら 捨てちゃいましょうよ。 馬鹿々々しい。

(かなり投げやりな気分・・・・)

 

そして、マッサラなところから 改憲なんてケチなこと言わずに

新憲法を国民がつくっちゃいましょう。

戦争が好きならそういうのでもいいし、平和が好きなら

それをしっかり守る新憲法です。

・・・ってなこと言いながら、私はもうそろそろこの世から

退場の時期ですけどね。 へへへ

 

 

― 少なくとも「国家レベルの安全保障」については、

  最高裁が絶対に憲法判断をせず、その分野に法的コントロール

  がおよばないことは確定しています。

  おそらく一昨年改正された「原子力基本法」に、

  「前項(原子力利用)の安全の確保については、わが国の

  安全保障に資することを目的として、行うものとする」

  という条文がこっそり入ったのもそのせいでしょう。

  この条文によって今後、原発に関する安全性の問題は、

  すべて法的コントロールの枠外へ移行することになります。

 

― どんなにめちゃくちゃなことをやっても憲法判断が

  できず、実行者を罰することができないからです。

 

・・・・やっと出てきました。 原発事故みたいな

国家を滅ぼすような大事故があっても、無責任なことしか

やらないことを決めちゃっているらしい。

 

・・・ でも、まだ分からないのは、この日本を滅亡

させるような大事故が今後も起こる可能性があるのに、

なぜ そういう無責任状態を強化しようとしているのか

ですよね。

 

 

― この裁判で東京電力側の弁護士は驚愕の主張をしました。

  「福島原発の敷地から外に出た放射性物質は、すでに東京電力

  の所有物ではない「無主物」である。 したがって東京電力

  にゴルフ場の除染の義務はない」

  はあ? いったいなにを言っているんだ。

  この弁護士はバカなのか?

 

― ところが東京地裁は、・・・・「除染方法や廃棄物処理の

  あり方が確立していない」という、わけのわからない理由を

  あげ、東京電力に放射性物質の除去を命じることは

  できないとしたのです。

 

― 日本には汚染を防止するための立派な法律があるのに、

  なんと放射性物質はその適用除外となっていたのです。

 

― だからこうした問題について、いくら市民や弁護士が

  訴訟をしても、現在の法的構造のなかでは 絶対に

  勝てません。

 

・・・・ まさに阿保そのものですね。

そんなんだったら、始めっから 原発なんかつくらせちゃ

いかんだろう・・・・と私は頭に血がのぼっています。

老い先短いと思います

 

今後は 環境省なんて不要だね。

日本民族を絶滅させようとする輩の謀略に違いない。

馬鹿々々しい・・・・

 

 

― 日米原子力協定の「仕組み」

  米軍基地の問題と同じで、日本側だけではなにも

  決められないようになっているのです。

  条文をくわしく分析した専門家に言わせると、アメリカ側

  の了承なしに日本側だけで決めていいのは電気料金だけ

  だそうです。

 

― もし野田首相が、鳩山首相が辺野古の問題でがんばった

  ように、「いや、政治生命をかけて2030年代の

  稼働ゼロを閣議決定します」と主張したら、すぐに

  「アメリカの意向をバックにした日本の官僚たち」によって

  政権の座から引きずりおろされたことでしょう。

 

・・・・みなさん・・・これでも極右になったり、極左に

なったりしたいと まだ思いませんか?

 

― 大量虐殺の犠牲者となったユダヤ人たちは、

  「なぜ時間どおりに指示された場所に集まり、おとなしく

   収容所へ向かう汽車にのったのか」

  「なぜ自分たちが一万五千人いて、監視兵が数百人しか

   いなかったとき、死に物狂いで彼らに襲いかからなったのか」

  それらはいずれも、まさに現在の日本人自身が問われている

  問題だといえます。

 

 

・・・皆さん いかがですか。

これで「福島の謎」を終わりました。

 

ここまで読んでも、まだまだ「天誅」組を作ろうとか思わない

んですか?

そうですか、随分 良識のある方なんですね。

私にも良識があります。

だから、私は なにもせずに汽車にのって収容所に

行くのです。

 

011a

 

=== その4 に続きます ===

 

 

 

 

=====

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2018年2月 5日 (月)

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読む - その2

 

 

 

矢部宏治著 集英社インターナショナル

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」

を読んでいます・・・・

 

 

さて、読後の結論は その1に書いたのですが、

この本は読めば読むほど 日本の政治に絶望感を覚え、

阿保らしくなってしまいます。

 

しかし、私が昔からずっと思っていた「日本の政治はなんで

こうなるの?」という疑問に その理由を教えてくれました。

 

では、その絶望的な話を 引用していきましょう。

 

001a

 

(1) 「沖縄の謎」

 

― でも、そんな米軍機が、そこだけは絶対に飛ばない場所がある。

  ・・・こうしたアメリカ人が住んでいる住宅の上では絶対に

  低空飛行訓練をしない。

 

― だから問題は、その「アメリカ人並みの基準」を日本国民に

  適用することを求めず、自国民への人権侵害をそのまま放置

  している日本政府にあるということになります。

 

― 相手が自国では絶対にできないようなことでも、原理原則なく

  受け入れる。 その一方、自分たちが本来保護すべき国民の

  人権は守らない。 そういう人間の態度を一番嫌うのが、

  実はアメリカ人という人たちなのです。 だから心のなかでは

  そうした日本側の態度を非常に軽蔑している。

 

・・・そりゃあそうでしょうね。

そんな日本のリーダー達は 軽蔑されるのが当たり前だと

思います。 少なくともサムライではない。

 

 

― ところがこの2009年のケースが異様だったのは、

  9月に民主党が政権をとったあとも、検察からの

  攻撃がやまなかったことでした。

  鳩山首相と小沢幹事長、つまり国民の圧倒的な支持を

  得て誕生した新政権のNo1とNo2を、検察がその後も

  ずっと野党時代と変わらず攻撃しつづけた。

  ・・・大手メディアも、それに足並みをそろえた。

  この時点で日本の本当の権力の所在が、オモテの政権とは

  まったく関係のない「どこか別の場所」にあることが、

  かなり露骨な形であきらかになったわけです。

 

― 戦後初めて本格的な政権交代をなしとげた首相が、だれが

  見ても危険な外国軍基地をたったひとつ、県外または国外

  へ動かそうとしたら、大騒ぎになって失脚してしまった。

  ・・・・鳩山さんの証言にあるように、そのとき外務官僚・

  防衛官僚たちが真正面から堂々と反旗をひるがえした。

 

― 官僚たちは・・・・「別のなにか」に対して忠誠を誓っていたと、

鳩山さんは語っています。

 

・・・・ ここですね。ポイントは。

選挙で選ばれた首相がだれであれ、自民党であれ、共産党であれ、

本当の権力は別のところにあるって話です。

 

― 2006年にアメリカ国務省自身が認めているように、自民党

  は1955年の結党当初から、CIAによる巨額の資金援助を

  受けていた。 その一方でCIAは、社会党内の右派に対しても

  資金を出して分裂させ、民社党を結成させて左派勢力の

  力を弱めるという工作もおこなっていました。

 

・・・これで頭に浮かんだんですけど、今の東京都知事は

誰でしたっけね?

もしかして 彼女は 野党分断の刺客の役割を果たしたん

でしょうか?  これ、陰謀論ってやつですけど・・・

今なんて、野党の名称すらまともに思い浮かばなくなっちゃって。

 

 

― 沖縄の地上は18パーセント、上空は100パーセント、

  米軍に支配されている。

 

― 飛行機というのはアッという間に飛んできて、飛び去って

  しまいますので、実際に住んでみないとその危険性は

  よくわからないのです。

 

・・・ この感想文を書いている間にも、テレビからは

佐賀県で 自衛隊のヘリが民家に墜落したことを報道しています。

 

―  日本じゅう、どこでも一瞬で 治外法権エリアになる。

 

― 日本国の当局は、 所在地のいかんを問わず合衆国の

  財産について、捜索、差し押さえ、または検証を行う

  権利を行使しない。

  (日米行政協定第十七条を改正する議定書に関する合意

   された公式議事録 1953年9月29日)

 

・・・・ だから、日本政府は 米軍の飛行機が不時着したり

墜落したりしても、何の手出しも出来ないって話です。

植民地ですね。

 

― 一度、世界中の人に見てもらいたいと思います。

  自分たちが事故を起こしておきながら、「アウト、アウト」

  と市民をどなりつけて大学前の道路から排除し、取材中の

  記者からも力ずくでビデオカメラをとりあげようとする

  米兵たち。 一方、そのかたわらで米兵の許可を得て

  大学構内に入っていく日本の警察。

 

― 「沖縄の人は、なんてかわいそうなんだ」

  と、最初は怒りのないような感情がこみあげてきます。

  しかしすぐに、そのかわいそうな姿は、本土で暮らす

  自分自身の姿でもあることが、わかってくるわけです。

 

― まったく沖縄と同じなのです。

  法律というのは日本全国同じですから、米軍が沖縄で

  できることは本土でもできる。

  ただ沖縄のように露骨にはやっていないだけ。

 

・・・ 今、これを書いている間にも、

沖縄の市長選挙の分析をテレビで報道しています。

ちょうど、この沖縄国際大学構内への米軍ヘリの墜落事故

のこともやっています。

 

 

― 本土の米軍基地から、ソ連や中国を 核攻撃できる

  ようになっていた。

 

― 緊急時には、すぐにこうした弾薬庫から核爆弾が

  ・・・飛行機に積み込まれ・・・それが本土の米軍

  基地に運ばれ、そこからソ連や中国を爆撃できるように

  なっていたということです。

 

・・・ つい先日 トランプ大統領が核開発について

なんだか物騒なことを言っていましたね。

昔のソ連は今のロシアですけど。

要するに、日本はアメリカの核攻撃の前線基地という

話のようです。

そうだったら、もちろん相手は その前線基地を

最初に潰しますよね。

素人考えですけど・・・・

 

 

― 憲法九条二項と、沖縄の軍事基地化はセットだった

 

― つまり 憲法九条を書いたマッカーサーは、沖縄を軍事

  要塞化して、嘉手納基地に強力な空軍を置いておけば、

  そしてそこに核兵器を配備しておけば、日本本土に

  軍事力はなくてもいいと考えたわけです。

 

― だから日本の平和憲法、とくに九条二項の「戦力放棄」は、

  世界じゅうが軍備をやまて平和になりましょうというような

  話ではまったくない。沖縄の軍事要塞化、核武装化と

  完全にセット。 いわゆる護憲論者の言っている美しい

  話とは、かなりちがったものだということが分かりました。

 

― 米軍駐留に関するあるひとつの最高裁判決によって、

  在日米軍については日本の憲法が機能しない状態、

  つまり治外法権状態が「法的に認められている」ことが

  わかりました。

 

― 安保条約とそれに関する取り決めが、憲法を含む日本の

  国内法全体に優越する構造が、このとき法的に確定した

  わけです。

 

・・・ 要するにここでは、平和憲法の裏側には、アメリカが

日本をいわゆる「不沈空母」にするというはっきりした意図が

あったってことです。

で、多分、本土でそれを露骨に表すと日本国民の反発が

強くなるだろうから、沖縄に基地を集中させているって

ことのように見えます。

そして、日本の憲法は まったく最高法規ではないってこと

になりますね。 その上にアメリカ軍の都合がある。

 

― 「日米合同委員会」という名の組織なのですが、・・・・

  外務省北米局長を代表とする、日本のさまざまな省庁から

  選ばれたエリート官僚たちと、在日米軍のトップたちが

  毎月二回会議をしている。 ・・合意したが議事録には

  書かない、いわゆる「密約」もある。全体でひとつの国の

  法体系のような膨大な取り決めがあるわけです。

  しかもそれらは、原則として公表されないことになっている。

 

― 「鳩山首相を失脚させたのは、本当はだれなのか」

  ・・・彼らは日本国憲法よりも上位にある、この

  「安保法体系」に忠誠を誓っていたということだったのです。

 

 

・・・ はい、これで「沖縄の謎」は終わりです。

 

今 盛んに憲法論議をやろうじゃないかという雰囲気づくり

が行われていますけど、こういう話が事実であるとすれば、

憲法なんかどうでもいいってことですよね。

改正してもいいし、改正しなくても大差ないってことじゃ

ないんですか?

 

だから 私は絶望したって言ったわけです。

 

まだ、あなたは絶望しませんか?

なかなかしぶといですね。(笑)

 

じゃあ、次の 「福島の謎」にいってみましょうかね・・・・

 

011a

 

==  その3 に続く ===

 

 

 

 

 

 

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「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読む - その1

 

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」

矢部宏治著 集英社インターナショナル

 

 

私は基本的にノンポリでして、

一応選挙にはちゃんと行くんですけど、

その時々の風見鶏で完全無欠の浮動票なんです。

政治的な信念なんてありません。

なので、過去を振り返ると、右は自民党から、左は共産党まで

浮気しまくりでした。

 

まあ、そんな私なんでありますが、東日本大震災以降、原発に

関してだけは、なんて無責任な日本なんだとうと思ったわけです。

そして、無責任と言えば・・・ってことで、沖縄のことが

妙に気になり始めた。

 

そんなところに目に飛び込んできたのがこの本のタイトルだった

ってわけです。

001

 

私は一応高校時代に日本史は授業をうけたんですが、

全くの苦手科目でして、 それも政治的な歴史なんて

さらさら興味はなかったんです。

 

フィリピンに住むようになって、第二次世界大戦中の

日本兵や在留邦人がフィリピンで50万人以上犠牲になったとか、

フィリピン人はその二倍以上の犠牲があったという話を聞き、

六十を超える歳になって バギオ周辺の歴史をちょこちょこと

調べるようになり、フィリピンの大学で使われている

フィリピンの歴史教科書などもちびちびと読むようになりました。

 

そんな今日この頃、日本の姿が 外から見ているとなんとなく

変な国に見えて来たわけです。

 

一時期は経済大国として世界第二位ともなった日本が、

なんでアメリカの植民地みたいなままで 戦後70年も

やってきたんだろうか。

なんで、わけの分からん解釈で憲法を捻じ曲げて来たんだろうか。

なんで、沖縄いじめばかりをやって、日本政府は少しも自由民主の

世界の旗手であるはずのアメリカと対等にやりあえないのだろうか。

あれだけの国家的被害と将来にわたる不安を抱えたまんま、

今後増えるであろう地震、津波、火山の自然災害列島の中で

よくまあ原発再開なんてことが出来るものだと呆れかえって

いるんです。

 

要するに、政治的な右も左も関係なく、日本って不思議な、

理不尽な、訳の分からん国だなあ~と思いながら この本を読んでみました。

 

・・・で、読後感の結論を最初に書いてしまいますと、

 

この本は日本の高校生すべてに歴史の授業の副読本として

しっかり読ませるべきものだ・・・ということです。

 

なぜかって言うと、私を含めて、今にも死にそうな老体や

既に政治的な旧来のやり方に汚染されちまった大人どもには

変革は期待できないと思うからです。

 

では、この本の中で、フィリピンに住んでいる日本人として

一番印象に残ったこの一節を まず掲げておきましょう。

 

「「オモテ側の役者」である安倍首相をいくら批判しても、

この大きな流れを食い止めることはできません。

長年リベラル派が闘ってきたように「憲法には指一本ふれるな」

と言って食い止めることも、もうできない。

唯一、状況を反転させる方法は、憲法にきちんと

「日本は最低限の防衛力をもつこと」を書き、同時に

「今後、国内に外国軍基地をおかないこと」を明記すること。

つまり「フィリピンモデル」です。」

 

 

=== その2 に続きます ===

 

 

 

 

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