カテゴリー「ギャンブル」の記事

2015年10月 3日 (土)

フィリピンの「山下財宝」に熱心な諸兄に贈る一冊 笹倉明著「最後の真実」その4

その4では、財宝探しには直接は関係ないんですが、
へえ~~と感心したことなどを 拾って ランダムに引用してみます。

Img_4764

p119

山下財宝とマルコス資産
二人の実在の人物の名が冠された金塊、財宝群の実体は同一であり、
いまや、それをめぐって国際的な争奪合戦がくり広げられているようだ。
・・・大東亜戦争の実態、つまり、領地や資源の争奪戦であったという
本質的な部分が、未だ尾を引いているともいえるだろうか。

p120
マルコス一族が正当、不正を含めてめいっぱい蓄財に精を出した
ところで追いつかない数字の説明は一体どこでつけるのか。

p141
1969年の大統領選挙で、マルコスとその一派は、国の財産の
ほとんどを奪い、使い果たした。 何億ペソにものぼる経費を
浪費し、その結果、1970年にはかつてなかったひどい
インフレをまねき、対ドル交換レートが、1ドル3.90ペソから
1ドル6.85ペソにまでなった。

=== ちなみに、戦前は 1ドル=2ペソぐらいだったそうです。
    今は 1ドル=47ペソぐらいです。

戦前の円はどうだったかと言うと:
1932年夏には100円=30ドル前後、1932年暮れには100円=20ドル前後
1941年には1ドル=4.2円程度 だったそうです。 (wikipedia)
・・つまり、1ドル = 3.3円、 5円、 4.2円・・・・

戦後は、
1947年3月に1ドル=50円、1948年7月に1ドル=270円、1949年には1ドル=360円
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E7%9B%B8%E5%A0%B4

Img_4774

p159

すると、マルコス判事はカッとして口走った。
「あなたはその件について沈黙を守ったほうがいい。
仏像の押収を命令したのはプリンスだ。 あなたがその件を
警察に訴え出たことを知ったなら、CIS(犯罪捜査局)はあなた
とあなたの仲間をすべて殺すだろう」

== プリンスと言うのはマルコス大統領のこと。

p163
<フィリピン人の国民性について>

彼らはシリオソ(深刻さ、もしくは深刻な人)をきらう・・・
物事をくよくよ考えてばかりいて、解決の術がみつけられない人は
愚かであり、物事に厳しすぎて融通のきかない人や、結果を恐れて
行動に移せないような人もその部類に入る。

お金に困れば、最短の解決策は人に借りることだ。
返済の可能性はさておき、金の貸し借りはじつに頻繁に行われる。
借りても返せる見込みがない場合、それに代わるもので埋め合わせを
したり、そのうちとんずらしてしまう。 
バハラナ(なんとかなるさ)という言葉がシリオソの反対語か。

時間を厳格に守ることも苦手だ。
六時からの会合にしたければ、五時からと言っておかねばならない。
約束はやぶられるためにある、という諺は誰もが知っている。

=== まあ、このあたりは確かに頷けますね。

Img_4776

p164
そういう国民性にどうにかついていけるのは、アジアでは
日本人だけではないかと筆者は思っている。
あるドイツ人のジャーナリストなどは、あまりの文化ショックに
気が狂い、奇行に走って本国送還と相成ったし、お隣の韓国に
しても近頃は企業進出がさかんであるが決してうまくいっていない。
アラブ人のきらわれようは相当なものだし、シンガポールは
相変わらず水と油だ。 中国人もその商魂のたくましさ、
結束のつよさゆえにきらわれ者だ。
日本人だけがどうにか、いや人によってはどっぷりと、彼の地
になじめる性質をもっているのだ。

これは特筆すべきことにちがいない。
・・・互いに、”許しの国”であるからだ。
カトリックは寛大な許しの宗教だが、フィリピンのそれは
まったくもってその通りで、総体的には大乗仏教の国、日本の
文化と相通じるものがある。

=== う~~ん、これはどうなんですかねえ。
    「日本人だけが・・」ってところはちょっと首をかしげ
    ますけど・・・まあ、「どっぷり」という日本人も
    確かにあちこちで見かけます・・・俺もかな??
    韓国、アラブ、シンガポールの理由をもっと詳しく
    書いて欲しいけどなあ・・・

p165

ゴールデン・ブッダ事件(71年)は、まさにその極めつけ
といってよい。 マルコス大統領とその取り巻きが、あとさきも
考えず、とにかく行動に移し、結果、未曾有のスキャンダルに
まみれていく、その思慮の浅はかさは、ほどんと喜劇の領域にある。

=== まあ、一応フィリピンも法治国家ということには
    なっているんですが、地元の人たちに聞いても
    法律はあるけど ガバナンスがほとんどない・・
    ということらしいです。
    まあ、最近は日本も怪しくなってきていますけどね。
    

p167

ブッダ強奪の事実はやがてマスコミと野党勢力の知るところとなる。
反マルコス派の上院議員、つまり、野党の三巨頭である
セルジオ・オスメニII世、ベニグノ・アキノ、サルバドール・ラウレル
らは、好機を得たとばかりに事件を問題にし、民衆の反政府感情を
あおっていく。

p176
彼の国の捜査機関については、しばしば警察の腐敗が云々される。
が、情報に関しては、意外なほどの網をはりめぐらしている。
道端で、バロット、バロット、と孵化寸前の卵を売り歩く老婆
までが、何らかの情報の提供者だといわれるほどだ。
路地裏から路地裏へ、玄関先から玄関先までが情報機関にカバー
されているといっても過言ではない。

===  へえ~~、まあ、マルコス時代はそうだったかも
     しれませんが、今はどうなんでしょうねえ。
     意識的な情報網なのか、社会の在り方にそのような
     土壌があるのか・・・
     フィリピン人は噂話が好きってのは聞いたことが
     ありますけどね・・・

p184

70年代初頭のフィリピンといえば、米国のアジア戦略の要と
して、その恩恵を受けながらアジアで唯一といってよい豊かさを
ほこっていた。 が、やがてベトナム戦争も終わるころ、
すなわち72年の戒厳令を境にして、マルコス独裁政権は
富を独り占めすることによって、民衆をしだいに貧困の淵へと
追いやっていく。
・・・アメリカの黙認の下で実に計画的に政権維持をはかった
結果が戒厳令だった。

=== なんだか、今のどこかの国と似たような雰囲気も
    ありますねえ・・・大丈夫かいな・・・

p192

確か、キアポ(マニラの下町)の職人に造らせたから、
「ゴールデン・ブッダは メイド・イン・キアポなのさ」
そう言って笑っていた。

=== これは、黄金の仏像が2週間の間に偽物とすり替え
    られたという話の中で、じゃあどこで偽物がつくられた
    のか・・という話です。

p193

キアポこそはあらゆる贋作のメッカであるからだ。
にせの身分証明書や出生証明、パスポート、卒業証書など、
何でも器用につくってしまう。

p225

英国のこだわりの極めつけは、三十二カ国を結集して
フィリピンに隠匿された財宝の所有権を国際法廷に訴えて
取り決めたことだろう。
日本の戦後補償は終わっているが、表面には出せない問題が
未だくすぶっていることの、それは明快な証しと言える。
つまり、日本軍による南方物資の調達、奪取にともなって
生じた問題、いわゆる山下財宝の問題が英国の音頭取りで
国際裁判所に提訴されたことは、きわめて示唆的と言わざるを
得ない。

それによると、・・・フィリピンに隠匿された財宝類は
フィリピンのものではなく、それが持ち出された国々の
もの、とされたのである。
これは後に二十年の延長が決定されて、2005年まで
となった。

p226

もちろん戦争期には、シンガポールをはじめ南方から最後の
激戦地、フィリピンへ、最期の財宝類が運びこまれた事実を
つかんでいなければ、わざわざ三十二カ国を結集して
国際法をつくるという面倒なことをするはずがないのである。

=== これですよ、これ。
    今までいろいろ本なども読んだんですけど、
    山下財宝がそもそもどこから来たのかって話を
    きちんと根拠を出して書いてあるものはなかった
    んですよねえ・・・

随分 早足でご紹介しましたが、いかがですか?

なかなか面白そうな本ですよね。

これで、フィリピンの人を相手にしても、
ちょっとしたり顔で 山下財宝のことをしゃべれそうです・・・?

== 完 ==

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)